【教則解説】システムで相手を削る|山中健也 『サイエンス・オブ・トライポッドパス』

本教則は、トライポッドパスとセットになるニーカットパスとスマッシュパスとのセット購入がオススメです。より深くパスの技術を理解できます。

また、本記事の最後にはお得なクーポンが載っております。ぜひご利用ください!

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【BJJ LAB】サイエンスオブスマッシュパス|山中健也 – BJJ LAB Online Store

筆者紹介:安藤慎一朗(あんどうしんいちろう)

ブラジリアン柔術紫帯。noteにて「柔術哲学」ブログを運営。フローチャートを用いた教則の解説レビュー記事は50本以上。柔術も文章を書くことも好きです。

『サイエンス・オブ・トライポッドパス』がオススメの方
  1. トライポッド(パスガード)を仕掛けてもクローズドに戻されたり、フックスイープで返される方
  2. トライポッドパスにエントリーできない方
  3. オープンガードに苦戦している方
  4. 瞬発的な動きよりもプレッシャーパスが得意な方
  5. スマッシュパスとニーカットパスにさらなる武器を増やしたい方

選手紹介

山中 健也(やまなか けんや)

富山県富山市出身 1993年4月4日生まれ

柔術家

16歳から総合格闘技を始め、総合格闘技団体DEEPを主戦場に活動。
21歳の時にブラジリアン柔術に活動を移し、6度世界チャンピオンにもなったルーカス・レプリの元で練習に励む。
現在はIGLOO所属となり選手兼指導者として活動中。

【主な戦績】
・ZST GTF4 75kg 優勝
・JBJJF 第22回全日本ブラジリアン柔術選手権 準優勝
・IBJJF Asian Jiu-Jitsu Championship 2019 3位
・IBJJF Master International North America 2025優勝

【サイエンス・オブ・トライポッドパス】

全編:84分53秒 / 全21チャプター

  1. イントロ
  2. 基本姿勢
  3. ダブルニーカットパス
  4. パワースマッシュパス
  5. 足先を差すパワースマッシュパス
  6. シンオンシンからマウント
  7. サイドチェンジ
  8. HQポジションからのスマッシュパス
  9. ハーフガードスマッシュパス
  10. ハーフバタフライへのスマッシュパス
  11. ニアサイドXへの対応
  12. 袖を持たれた場合
  13. エントリードリル
  14. オープンガードへのエントリー
  15. バタフライガードにトライポッドを作る方法
  16. シッティングガードへのエントリー
  17. シッティングガードで襟を持たれた場合
  18. ヘッドクォーターからのエントリー
  19. ハーフガードへのトライポッドパス
  20. 最後に
  21. デモンストレーション

大まかな分類は以下です。

  • チャプター1:イントロ
  • チャプター2-9:トライポッドパスの展開
  • チャプター10-12:トラブルシューティング
  • チャプター13-19:エントリー
  • チャプター20-21:アウトロ、デモンストレーション(まとめ)

内容解説&フローチャート

2.基本姿勢

YouTubeで無料公開しています。

チャプター2では、トライポッドパスの基本姿勢とパスマウントを解説しています。

「見よう見まねでやったけど、フックスイープで返されたり、クローズドに戻されたりしてしまう」という人はぜひこのチャプターを繰り返し見てください。

相手のガードを無効化するトライポッドパスのディティールが詰まっています。

今回、チェックリストを作って技研究で一つひとつ確認しながら打ち込みしました。ぜひ参考にしてください。ディティールを押さえると、相手にかかるプレッシャーが大きく変わります。

2-9 トライポッドパスの展開

前半のチャプターではトライポッドパスのバリエーションを紹介しています。一つの技を狙うのではなく、相手のリアクションに合わせて最適な技を出すことで強力なパス「システム」になります。

大きく分けると、以下の二つに分類できます。

相手のパーツごとの進行

相手を左側面から見たイメージ図。相手の空いているスペースにパスを仕掛けます。

①股関節を引き付ける力が弱い(腿の前~お腹にスペースがある)
→ダブルニーカット

②股関節を引き付ける力が強い(膝裏にスペースがある)
→スマッシュパス

③カカトも膝も引きつけていている(スネの前にスペースがある)
→シンオンシン

トライポッドパスに限らず全てのテクニックに共通する大事な哲学です。

10-12 トラブルシューティング

10-12では、相手のリアクションに対するトラブルシューティングを紹介します。

トライポッドパスをやるときの「あるある」の問題と対策がまとめられています。スパーリングでこのシチュエーションになったときにこのテクニックでパスするとめちゃくちゃ気持ちよかったです。

「あ、教則に出ていたところだ!」となります。

14-17 エントリー

後半はエントリーです。最初のエントリードリルで狙うべき姿勢とタイミングを学び、その後相手の体勢ごとのエントリーを紹介しています。

個人的に、対シッティングガードの組手の作り方がとても勉強になりました。

「いかにして相手の膝と肘の間のスペースにもぐりこむか」が学べます。

18-19 対ハーフ、対ヘッドクウォーター

最後はヘッドクォーターやハーフからのトライポッドパスのエントリ-です。相手の体をフラットにして力が入らない形にさせてパスガードするテクニックです。

終始プレッシャーをかけ続けるパスガードなので、相手は戻す隙がありません。

ヘッドクォーターポジションの展開は前作の「ニーカット」と「スマッシュ」でも扱っているのでセットで身に付けたいです。

20-21 まとめ、デモンストレーション

トライポッドパスで大事なポイントや全体のまとめです。

デモンストレーションは復習するときに便利です。

本教則の哲学・コンセプト

本教則を見て私が感じた教則の大事なコンセプトは以下です。

  • ①上半身を制するパス
  • ②相手のやりたいことを潰すパス
  • ③相手を削るパス
  • ④相手に合わせてアタックするシステムとしてのパス

①上半身を制するパス

外側から回るアウトサイドパスは、「下半身(足)を越える→上半身を抑える」の順番でパスします。

アウトサイドパスでは、相手の足を越えても上半身が生きているので、エビや手のフレームやカメなどのディフェンスで逃げられてしまうことがあります。

トライポッドパスは「上半身を制する→下半身(足)を越える」の順番なので、パスして即抑え込みになります。これはボトムからすると非常に厄介です。足を越えられてないだけで制されている形です。

②相手のやりたいことを潰すパス

本教則のトライポッドパスをボトム目線で見てみると本当に厄介です。

ボトムのやりたいことをことごとく潰してきます。

有効なガードを作ることも、距離を取ることも、足や腰を使うことも、リテンションすることもできません。

ハーフガードやバタフライガードでやりたい動きも潰されてしまいます。

③相手を削るパス

トライポッドパスは自分の体重を相手にあずけるパスです。筋力ではなく「自分の体重=重力」を利用して相手を削ります。

相手は押し返すのに筋力を必要とし、またアゴ下に肩でプレッシャーをかけられ体力を消耗します。

「自分は疲れないけど相手は疲れる形」を作るのは柔術の目指すポジションの一つです。

一発でパスできなくとも、消耗させつづける(削る)ことで最終的にパスガードにつなげます。また、パスガードした後の展開も有利に進めることができます。

④相手の反応に合わせてアタックできる

本教則は一つの形に固執するのではなく、相手の反応に合わせて技を使い分けます。

「システム」としてトライポッドパスを使うことでより強力なトップゲームを展開できます。

技の使い分けを覚えるときは、組手や組足の意味を一つひとつ考えてみると理解しやすくなります。

本教則は技のリスト集ではありません。「なぜその位置に手を置くのか」「どういったシチュエーションで使うべきか」といったシステムとして使うために大事なポイントを山中選手が丁寧に説明しています。

本教則がオススメの方とその理由

①トライポッドパスが有効な技だから

トライポッドパスは強力な技です。多くのトップ選手が試合で使っていることからその有効性は証明されています。

トライポッドパスの特徴(メリット)

  • スピードや勢いに頼らない
  • 時間をかけてプレッシャーをかけるので相手のメンタルとスタミナを削れる
  • 相手のリアクションに合わせてシステムとして使える
  • パスして即抑え込みに移行できるのでエスケープされづらい
  • マウントを狙いやすい

②圧倒的な実績と指導歴、知識量、説得力

山中選手ご自身の圧倒的な実績と指導歴に裏付けられたインストラクションには説得力があります。また、山中選手自身が教則をよく見る研究家であることから知識の量も圧倒的です。プレッシャー(密着)パスの第一人者です。

③システムとして学べる

トライポッドパスの動画はYouTubeでも多数ありますが、ここまでわかりやすく体系的にまとめられた日本語の教則は貴重です。

④よくあるトラブルの対策がある

トライポッドパスを狙うと起こる「あるある」な展開の対策が載っています

⑤プレッシャーのかけ方、体重の使い方を学べる

トライポッドパスを通して、プレッシャーのかけ方を学べます。これはハーフパスや他の密着系パスにも応用が効きます。重心の取り方を学ぶことはスイープやテイクダウンを耐えるディフェンスにも活きてきます。

⑥ケガをしない体の使い方を学べる

前作の「ニーカットパス」でもケガをしづらいやり方を解説いただきました(ニーカットはやり方を間違えると膝を痛めやすい)。

トライポッドパスもやり方を間違えると首を痛めやすい技です。見様見まねでやって首をケガしてしまったという人も多いです。

本教則でケガしないトライポッドパスのやり方を身につけましょう。

⑦前作の2つのパスガードと相性が良い

前作でニーカットとスマッシュパスを学んだ方はぜひトライポッドパスもセットで学んでほしいです。

セットで使うことで威力が上がります。

相性のいいテクニック・合わせて覚えたい技

・スマッシュパス、ニーカットパス

前述の通りです。ヘッドクォーターポジションからの展開で使えます。特にスマッシュパスはトライポッドパスと使うシチュエーションがかなり共通する部分が多いです。

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・シッティングガードに対するパスガード

強い相手には簡単にエントリーさせてくれません。ステップパスを使って、警戒した相手が寝てくれるとそこでトライポッドパスにエントリーできます。

・アウトサイドパス、ノースサウスパス

トライポッドパスを警戒する相手は、肘と膝をくっつける構えをします。そういったときに強引に内側を取りに行っても難しいのでアウトサイドパスを狙うと効果的です。

相手がアウトサイドパスを嫌がって起きてきたり、足を伸ばしたりすると肘と膝が離れるのでそこでトライポッドパスにエントリーできます。

・ハーフ、クローズドの対処

トライポッドパスは失敗すると、ハーフにつかまったり、クローズドに入ってしまうことが多々あります。そういったときの保険としてハーフとクローズドの対処は身に着けておきましょう。

チャプター19のハーフに対するトライポッドパスも有効ですし、トライポッドパスからクローズドに入ってしまったら、サンパウロパス(クローズドに対する密着パス)も有効です。これらのパスは組手を変えずにそのまま入れます。

実際に使ってみた感想

フックスイープで返されない!!!

トライポッドパスを仕掛けてもフックスイープでカウンターされることが多かったのですが、相手の両肩と後頭部をマットにピンするプレッシャーのかけ方や相手の下の足のコントロールを意識すると返されづらくなりました。

また、相手のフックが強くて返されそうなときのオプションとしてのサイドチェンジやスマッシュパス、ハーフバタフライへの移行などもワークしました。

マウントが取れる!

トライポッドパスは相手の上半身を制しているのでパスガードして即マウントが取れます。

試合ならほぼ勝ち確定の展開です。

首が怖くない!

前述したケガしづらい体の使い方を意識すると首のダメージが全然違います。今までのトライポッドパスがけっこう危険なやり方をしていたと感じました。

落ち着いて動ける!

これは前回見たスマッシュパスでも同様でした。

山中選手の言葉で、

  • 「非常に有利な状況なので焦らないほうがいいです。焦ってしまうと逃げられます。自分にとって良い展開を作れたらそこでプレッシャーをかけます。必要以上に動かないで相手に体重をかけて疲れさせます。」
  • 「確実に制して、その後相手のリアクションを潰してパスするのがオススメです」

というものがありました。

いい形を作れるとついつい「チャンスだ!早く攻めないと!」と焦りがちですが、本教則に載っているプレッシャーのかけ方やリアクションの対処を学べば落ち着いて対処して確実にパスできます。

相手がしんどい!

スパーをしてくれた相手から「きつかったです」と言ってもらえました。こちらは全然疲れてなかったのに相手をかなり削れた実感がありました。

けっこうハーフになる!

自分が未熟でパスしきれないということもありますが、スパーでやるとハーフになってしまうことが多かったです。

しかしハーフを取られても、チャプター19で紹介されていた強力なハーフに対するトライポッドパスにそのまま移行できるので最終的にはパスできることが多かったです。組手を変えずに移行できるので相手にいい形に戻されることが少ないです。

足の使い方が大事!

一般的なパスは手で足をさばいて足を越えていきますが、トライポッドパスは手を相手の上半身を抑え込むのに使っています。そのため「足で足を越える動き」「足対足の攻防」になります。これが、慣れるまでは難しく感じます。

この足対足の攻防は本教則でしっかり学べます。

受け手からのコメント

今回は受け手を担当したBJJ LABスタッフの下前です。

教則本編を見ていただけると分かると思うのですが、本当に苦しかったです。

健也さんのトライポッドパスは、もはやサブミッション(極め)です。

チョークのように首が絞められ、ツイスターのように体を捻ってきます。

また肩でピン留めする圧も強烈で、何度も呼気が漏れ出てきました。

この圧倒的なプレッシャーを受け続けた結果、どのテクニックも下前の苦悶の表情と漏れ出る呻き声が収録されています。

教則制作サイドとして余分な要素は入れたくないのですが、苦しすぎるのでさすがに許してください。

また下前は毎週金曜日に健也さんと練習をさせてもらっています。

教則通りのトライポッドパスのテクニックで、全身を完全に制圧されてパスガードされる日々です。

誰か助けてください、プレッシャーに溺れそうです。

日々トライポッドパスをくらっている身として、このテクニックを作品にしなければやってられないという使命感に駆られていました。

今回、健也さんはトライポッドパスを惜しみなく説明してくれています。

ぜひ視聴してみてください。

まとめ

トライポッドパスはなんとなく形だけ真似しててもプレッシャーが不十分でフックスイープで返されたり、ガードに戻されたりします。また正しいやり方を知らないと首をケガする可能性もあります。

本教則では、そんな「見様見真似でとりあえず体重をかけるだけ」になりがちなトライポッドパスを手足の位置から重心のかけ方、シチュエーション、トラブルシューティングまで一つひとつ丁寧に解説しています。

まさに、トライポッドパスを科学する教則です。

トライポッドパスがうまくいかない原因の答えがきっとこの中にあります。トライポッドパスを身に着けて柔術を楽しんで強くなりたい方はぜひこの教則を手に取ってほしいです。

この教則で学んだテクニックを使えばトライポッドパスの本当の威力を発揮できると思います!

購入の際はぜひこちらのクーポンコードをご利用ください!

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商品ページ

セットでの購入がオススメです。より強力なパスシステムになります。

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