

ブラジリアン柔術青帯。noteで「柔術哲学」のブログを書いています。フローチャートを用いた教則の解説レビュー記事を20本以上書きました。柔術も文章を書くことも好きです。2023年全日本マスター柔術オープン青帯階級別優勝、2023年全日本柔術選手権青帯階級別3位
- マウントやサイドから腕十字を取ろうとしても逃げられてしまう方
- クラスやYouTubeで教えてもらったけど実戦形式で腕十字が極められない方
- どのポジションからでも取れる腕十字を学びたい方
- 腕十字の形に入ってもクラッチが切れない、腕を抜かれてしまう方
選手紹介

■ カウアン・タニノ
出身:愛知県
生年月日:2004年1月29日(2025年4月時点で21歳)
紫帯、茶帯で国際大会で多くの実績を誇るワールドクラスの柔術家。
日本に滞在していたカウアン選手ですが、現在はアメリカの世界最高峰の柔術道場ATOS柔術アカデミーに所属しております。
そんなワールドクラスの腕十字を学べるのが本教則です。
【主な戦績】
2023 IBJJF 世界選手権 アダルト紫帯優勝
2023 IBJJF パン選手権 アダルト紫帯優勝
2023 IBJJF ヨーロピアン選手権 アダルト紫帯優勝
2024 IBJJF NOGI世界選手権 アダルト茶帯優勝
内容紹介
◾️コンテンツメニュー
全編 1:00:55
- はじめに
- マウントポジションからの腕十字
- サイドポジションからの腕十字
- 相手のグリップ解除(マタレオン)
- 反対の腕を極める方法
- 相手のグリップ解除(両手を組む場合)
- 相手が頭を出した場合の対処
- 相手が回った場合の対処
- チョイバー
- 引き込みに合わせて腕十字
- クローズドからの腕十字①
- クローズドからの腕十字②
- スパイダーラッソーからの腕十字



チャプター1~3 基本の極め方、サイドやマウントからの極め方
チャプター4~8 相手のリアクションへの対処
チャプター9~13 下からの極め方
という構成になっています。

本教則の哲学・コンセプト
本教則を読んで私が感じた教則のコンセプトは以下です。
「コントロールで極める腕十字」
スパーリングや試合では相手が必死に抵抗してくるため腕十字を成功させるのは難しいです。
本教則では、スピードとパワーだけに頼らず相手のリアクションに合わせて正確にコントロールして確実に極めるテクニックを学ぶことができます。
サイドやマウントから相手をコントロールして極めるテクニックや、相手のリアクションを適切に潰して極めるテクニックが紹介されています。
腕十字で一本を取りたい方はこの教則で「コントロールで極める腕十字」を身につけてください!

本教則の腕十字がオススメの方とその理由
・サイドやマウントから腕十字に入ろうとすると逃げられてしまう方
→サイド、マウントからエスケープの隙を与えず、抑え込んだまま極めることができる
・腕十字の形に入ってもクラッチが切れなかったり肘を抜かれたり回られたりしてエスケープされてしまう方
・パワーやスピードに自信がない方、テクニックで一本をとりたい方
→種類別のクラッチの切り方や、頭を出してきたときの対処、回ってきたり、起き上がってきたときの対処など相手のリアクションを網羅できる
・ボトムから一本をとりたい方→ハーフ、クローズド、スパイダーラッソーなどボトムからの多彩なエントリーを学べる

相性のいいテクニック・合わせて覚えたい技
サイドやマウントポジションからの首へのアタック
腕十字など腕へのサブミッションを警戒すると、首の防御が甘くなり勝ちです。逆に首へのアタックを警戒すると脇が開いて腕へのアタックが入りやすくなります。
マウントからの十字絞めやサイドからのノースサウスチョークなどの首へのアタックを腕十字と組み合わせるとより強力になります。
ボトムからの首へのアタック
トップの選手はボトムからの腕十字を警戒すると距離を詰めてきます。そこで十字絞めなどの絞めが入りやすくなります。逆に絞めを嫌がって手を伸ばしてディフェンスしてくると腕十字のチャンスが生まれます。
ボトムでもトップでも首へのアタックと腕へのアタックを組み合わせると相乗効果が生まれて攻めやすくなります。
三角絞め
本教則では扱っていませんが、三角絞めの形からも腕十字を狙えます(三角十字)。本教則で腕十字の極まる仕組みを理解すれば三角十字でも応用が効きます。
キムラロック
腕十字のクラッチがとれないときにキムラロックの形に変化してコントロールしてバックを狙えます。
横三角絞め
サイドからの腕十字で相手の遠い側の脇に足が残っているときは横三角絞めを狙えます。

実際に使ってみた感想
起き上がってきた相手に一本をとれる!
フィジカルが強くて頭を出して起き上がって来る相手に逃げられてしまうことがよくあったのですが、本教則のテクニックを使ったところ一本がとれました!強引に力で押さえ付けるのではなくリアクションに合わせてフォローするディティールが非常に有効でした
怪我させづらい!(と感じる!)
コントロールに自信がないと勢いで一気に極めないといけないので躊躇してしまっていたのですが、本教則の形は相手の肩肘をしっかり固定するので余裕をもって極めることができるので練習相手を怪我させるリスクがかなり減ると感じました。
サイドやマウントから逃げられない!
サイドやマウントから腕十字を仕掛けるとスペースができてそこでガードに戻されたり、上下逆転してしまったりという場面が多くありました。
本教則のマウントからのハイマウントとS字マウントを作る流れや、サイドから腕をすくって逆サイドへ回る流れは相手にエスケープする隙ができないので逃げられなかったです
下から一本がとれる!
ずっと苦手だった下からの腕十字でしたが、先日のスパーリングでクローズドやスパイダーラッソーから腕十字で一本とれました。また、足をスイングする腕十字だと失敗したときにそのままサイドをとられるリスクがありますが、本教則では大きくポジションを変えることなく最低限のリスクで腕十字を仕掛けられるのも魅力です。
意識が変わった!
「はじめに」にある腕十字の基本で重要なポイントを意識するだけで精度がグッと上がりました。その他のチャプターでも技の説明の前に「まず大事なのは~」「ここで僕が最初に意識するのは~」と意識するべきポイントを説明しているので要チェックです。

テクニック解説
①はじめに
腕十字でよくやりがちなミスと大事なポイントを説明しています。初歩的なことですがとても大事です。

②マウントポジションからの腕十字
マウントからの腕十字。習ったはいいけど、スパーリングでは一本とれないという人は多いのではないでしょうか?まずマウントのキープができない、脇がすくえない、ブリッジで起きられてしまう、ハイマウントやS字マウントでコントロールできない、腕十字に入っても起き上がられてしまう、そんな悩みの答えがつまっているのがこのチャプターです。

③サイドポジションからの腕十字
マウントからの腕十字と同様に、サイドからの腕十字も実際のスパーリングで極めるのはかなり難しいです。逆サイドに回るタイミングで隙ができてエスケープされてしまう方は多いでしょう。カウアン選手のこの腕十字はサイドから腕十字に入るまで1秒も押さえ込みが緩くなるタイミングがなく終始コントロールしたままサブミッションへ移行することができます。

④相手のグリップ解除(マタレオン)
(⑤反対の腕を極める方法、⑥相手のグリップ解除(両手を組む場合)
相手が手を組んできたときの3パターンの対処です。背筋で強引に引っ張ってグリップを切るのではなく相手の力が入らない形を作ってグリップを解除していきます。打ち込みで試しても効果抜群でしたし、スパーリングでも有効にワークしました。



⑦相手が頭を出した場合の対処
(⑧相手が回った場合の対処)
相手が起き上がったり、親指を上に向けて回ってきたときの対処です。フィジカルやスピードに自信のある人がよく仕掛けてくるエスケープです。
これに対してパワーやスピードで対抗しても逃げられてしまうことが多いです。相手が逃げた方向にフォローするか、逃げられないような形を作ってフィニッシュします。ちょっと難しいですが、相手がこのリアクションをしてきたらとっさにこの対応ができるように体に覚えさせたいですね。


⑨チョイバー
ハーフガードからのカウンター的な腕十字です。「チョイバーは形は知ってるけど、いざスパーリングで試すと潰されてしまう」という人が多いでしょう。私もそうでした。相手に潰されないためのフレームの入れ方やスペースの作り方、腕をとるタイミングなどが非常に勉強になります。
また、ニアサイドの腕をとるチョイバーは全然知らないエントリーでとてもおもしろかったです。


⓾引き込みに合わせて腕十字
アタックのチャンスである際(きわ)を攻める腕十字です。ここまでの腕十字よりも相手の自由度が高い形なので、しっかりと「肩」「肘」「手首」を固定して極めます。

⑪⑫クローズドからの腕十字
相手と自分の位置関係が十字の形になるよくある形の腕十字ではなく、相手の正面の位置で肩を固定して極めます。打ち込みで試しただけでも強烈に決まりました。失敗してもパスされることなくリスクが低いのも魅力です。


⑬スパイダーラッソーからの腕十字
キックする足の使い方がとてもおもしろいです。これまでと同様に「肩」「肘」「手首」の固定が重要になります。


まとめ
腕十字は誰もが知っているサブミッションで白帯から黒帯まで使います。でも実戦で極めるのは難しい技です。
フィジカルが強い相手や必死でエスケープしてくる相手を極めるには、正確なコントロールが欠かせません。本教則では「相手を正確にコントロールして極める腕十字」を学ぶことができます。
これを身に付けることで試合で一本をとれるようになるだけではなく、あらゆる場面で応用が効く「相手を正確にコントロールする技術」も身に付きます。腕十字だけでなく柔術全体の技術上達に繋がるのです。
また、スピードやパワーに頼らない腕十字は練習相手を怪我させるリスクを大幅に減らします。練習相手を怪我させないことは自分にとっても相手にとっても非常に重要な要素です。
本教則で必殺の腕十字を身に付けるとともに「相手を正確にコントロールする技術」も身に付けてあなたの柔術をレベルアップさせていきましょう!
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