【徹底解説】山本博斗『クローズドガード戦略』を深掘りする!

基本だからこそ深みがある。

クローズドガードを強化したいならば、日本一のクローズドガードで学びましょう。

本記事の概要

この記事では、山本博斗選手の『クローズドガード戦略』の見どころを徹底的に解説します。

この記事がオススメの方

この記事がオススメの方
  • 『クローズドガード戦略』に興味がある!
  • クローズドガードで参考になる教則を探している!
  • 基本からしっかりと強くなる教則を探している!
筆者紹介:下前快喜(しもまえかいき)

BJJLABのスタッフ。ブラジリアン柔術茶帯。(2024年5月現在)SNS運用や教則のプロデュースなど、多様な仕事を担当しています。グラップリングも好きです。教則動画を見るのが好きで、累計100本以上は視聴しています。

徹底解説教則

  • タイトル:『クローズドガード戦略』座・立
  • 講師名:山本博斗

『クローズドガード戦略』がオススメの方

『クローズドガード戦略』がオススメの方
  1. クローズドガードを強化したい!
  2. 何か一つ得意なガードが欲しい!
  3. 基本から確実に強くなりたい!

山本博斗とは?

本記事で紹介する教則『クローズドガード戦略』は、日本一のクローズドガードを使う山本博斗選手の教則です。

山本 博斗

Hakuto Yamamoto

兵庫県出身 / 1998年12月22日生

2021年IBJJF黒帯全日本優勝。2021年AJP World Pro3位。Vimeoにて柔術の教則動画を月1ペースで発売しています。初心者〜中級者をメインに地方に住んでいる方や更に技術のレベルアップをしたい人にもオススメ出来る内容になっています!

山本博斗と言えば、クローズドガード。

多くの人がこのイメージを持っているでしょう。

象徴する試合は、2021年の全日本決勝です。

10連覇を目論む絶対王者・芝本幸司選手に対して、クローズドガードから逆転勝ちを決めた試合です。

この試合は多くの人にインパクトを与えました。

その他の試合でも、山本博斗選手のクローズドガードは猛威を奮っています。

こちらの試合では、十字絞め。

次の試合は、バックテイクとマッスルスイープ。

博斗選手の活躍は国内だけにとどまらず、海外ではアブダビワールドプロで3位入賞もしています。

ちなみに、このときは立ったまま相手を絞め切っていました(笑)。

待望の発売となった『クローズドガード戦略』。

ここからは収録内容を元に徹底解説していきます。

ぜひ購入の参考にしてください。

クローズドガード戦略は、2本立て

クローズドガード戦略』は、座った相手へのアタック『vs座』と、立った相手へのアタック『vs立』の2本立てです。

テクニック目次

『クローズドガード戦略』vs座の目次

『vs座』目次
  1. イントロ
  2. コンバットベースへのエントリー
  3. 割られないための崩し
  4. 十字絞め
  5. 腕十字
  6. キムラ(アームロック)
  7. アウトロ

『クローズドガード戦略』vs立の目次

『vs立』目次
  1. スタンドからのエントリー
  2. 草刈りスイープ
  3. スタースイープ
  4. 立って割る相手への腕十字
  5. デラヒーバガードへのリカバリー

※上記目次番号は、教則動画のタイトルと一致しています

それぞれ深掘りしますね。

①『クローズドガード戦略』vs座の詳細

まずは『vs座』から。

こちらのクローズドガードに対して、膝をつく相手への攻防に焦点を当てた教則です。

膝をつく相手とは、正座ベースや片膝を立てたコンバットベースです。

エントリーが1種類、崩しが2種類、サブミッションが3種類の合計6つのテクニックを学べます。

【1】コンバットベースへのエントリー

まずはエントリーから。

相手が片膝を立てたコンバットベースに対するエントリーです。

具体的にはシントゥシン(Shin-to-Shin)と呼ばれるスネとスネを合わせる崩しを使って、クローズドガードにエントリーします。

組手は片襟片袖に似た組手です。

襟の持つ位置や袖を持つ意味、体の角度など全ての所作に対して、意味と役割を説明します。

この深みは、本当に素晴らしいです。

さすが日本一のクローズドガード使いと言わざるを得ないです。

ぜひこの深みを皆さんにも感じて欲しいです。

【2】割られないための崩し

続いてはクローズドガードからの崩しです。

今回は2種類の崩し方を説明しています。

  1. 両手で襟を掴む相手の崩し方
  2. 座ったままクローズドガードを割る相手の崩し方

どんなテクニックも相手のベースを崩してから、自分の攻撃を仕掛ける必要があります。

せっかくクローズドガードに入ることができたのに、なかなか自分の攻撃のターンに持ち込めない方は必見の内容です。

崩した後の相手をコントロールするディテールもお見逃しなく!

【3】十字絞め

ここからはサブミッションです。

まずは、十字絞めから。

先ほどリンクを載せたこちらの試合。

十字絞めで1本を取っていますが、収録されているテクニックがそのまま試合で使われています。まさに生きたテクニックです。

グリップカットの仕方から、体の起こし方、襟を掴んだ手首の角度など細部までポイントが詰め込まれたテクニックです。

ベーシックな技だからこそ、奥深い。

この十字絞めをマスターすれば、博斗選手のようにクローズドガードからの十字絞めで勝てる柔術家になれる可能性大です。

個人的には、クローズドからの十字絞めで勝てる柔術家はトップレベルにカッコいいと思っています!(笑)

【4】腕十字

2つ目のサブミッションは、腕十字です。

こちらはYouTubeに全編アップロードしていますので、ぜひご視聴ください。

全部視聴可能ですので、ネタバレ構わず書きますね。

博斗選手の腕十字は本当に目から鱗でした。

特に足首の使い方です。

素晴らしいです、山本博斗。

全てのテクニックに、一つ一つの所作に意味がある。

役割がある。そして根拠がある。

だから、この腕十字だけを見ている方はもったいないです。

他のテクニックも同じくらいのディテールやこだわりが詰まっています。

ぜひ腕十字に感激した方は他のテクニックも視聴するために、教則本編をご視聴ください。

【5】キムラ(アームロック)

vs座』の最後はキムラ(アームロック)です。

こちらは三角絞めやオモプラータが得意な方にはしっくりくる極め方だと思います。

三角絞めを狙った際にディフェンスしてきたタイミングで狙うためです。

キムラにエントリーする際の足の使い方がオモプラータに類似している点も理由の一つです。

こちらのテクニックも他と同じく、グリップカットや相手のコントロールの仕方、キムラの極め方などディテールが詰め込まれています。

ぜひこのこだわりが詰まったキムラを本編で視聴していただきたいです。

『vs座』編はここまで。

②『クローズドガード戦略』vs立の詳細

次に『vs立』の方を紹介します。

立、すなわち相手が立っているときのクローズドガードの展開に焦点を当てた教則です。

エントリーが1種類、スイープが2種類、サブミッションが1種類、リカバリーが1種類の合計5つのテクニックを学べます。

【1】スタンドからのエントリー

立も座と同様にエントリーから説明します。

今回は、両者スタンドから引き込む方法です。

クローズドガードを試合序盤から作りたい方にとって、必ず有益となるポイントがたくさん詰まっています。

合わせてよくある失敗例とその原因も合わせて説明しています。

今までクローズドガードに引き込めなかった悩みが解決することも間違いなしです!

【2】草刈りスイープ

エントリーの次は、草刈りスイープです。

相手がクローズドガードに対して、立ち上がってきた瞬間に狙うスイープです。

もう少し細かく説明すると、相手が立ち上がったばかりで両足が揃っている状態のときに狙います。

この草刈りスイープで特に注目していただきたいのは、起き上がり方です。

手足の使い方、目線、起き上がる方向と手順。

ここまで細かくテクニックを詰めているのかとビックリすると思います。

座の十字絞めと同じく、シンプルな技だからこそ違いが出る。

ぜひ山本博斗の草刈りスイープを学んでいただきたいです。

【3】スタースイープ

続いて、スタースイープ。あまり聞き馴染みのない方もいるかもしれません。

スタースイープは相手の足を軸に後転して起き上がり、後ろに倒すスイープです。

草刈りスイープを狙ったけど倒れない。

もしくは相手が片足を下げて両足が取れなかったときに狙います。

相手の目の前から消えるようにして首抜き後転をします。

後転の動きはもちろん、相手をしっかりと倒し切るディテールも細かく丁寧な説明です。

スプロールしてスイープを防がれないようにするためには角度が重要です。

【4】立って割る相手への腕十字

立、唯一のサブミッションは腕十字です。

腕十字は相手の足が掴めないときに狙うテクニックです。

このテクニックは何よりカッコいい!!!

できるようになりたい! そう思わせてくれるテクニックです。(笑)

クローズドガードの組み方や手のコントロール、腰の使い方など。

特に腰の使い方は皆さんに一度は見ていただきたいです。

姿勢が高い相手に対して腕十字を狙った際に、いつも隙間ができてしまう方は絶対に悩みが解決します。

座に収録されている腕十字と通じる部分もあるので、ぜひ合わせて見てください。

【5】デラヒーバガードへのリカバリー

立、最後のテクニックはデラヒーバガードへのリカバリーです。

クローズドガードを割られてしまったときの対応です。

教則本編でも説明されていますが、クローズドガードをキープするのが難しくなった場合は、すぐに違うガードに移行することが大切です。

今回は相手の足が近いので、デラヒーバへの移行を説明します。

割られた瞬間に意識するべきことや体の向きなど、相手が狙いたいパスガードをイメージしながらデラヒーバフックを相手の足に巻きます。

デラヒーバガードを作れた後は、そのままデラヒーバガードで攻めても良し、もう一度クローズドガードにエントリーしても良しです。

『クローズドガード戦略』がオススメの方

下記3つのどれかに当てはまる方は視聴する価値大アリです。

『クローズドガード戦略』がオススメの方
  1. クローズドガードを強化したい!
  2. 何か一つ得意なガードが欲しい!
  3. 基本から確実に強くなりたい!

1.クローズドガードを強化したい!

クローズドガードがもっと上手くなりたい!武器にしたい!

そんな思いを持つ方に、絶対に見ていただきたい教則です。

冒頭でも述べましたが、山本博斗選手のクローズドガードは日本一です。

説明も非常に分かりやすく、細部へのこだわりをしっかりと言語化しています。

山本博斗は名選手であり、名コーチです。

今まで当たり前だと感じていた手順や見過ごしていたディテールが絶対にあるはずです。

特に下からの腕十字の足の使い方や草刈りスイープの起き上がり方は見逃し厳禁です。

視聴して教則通りに練習を重ねれば、あなたのクローズドガードは絶対にアップデートされます。

強いクローズドガードを作るために山本博斗選手はどのような点に気を配り、意識を置いているのか?

クローズドガードを強化したいならば、日本一のクローズドガードで学びましょう。

2.何か一つ得意なガードが欲しい!

まだ得意なガードが決まっていない方には、クローズドガードの習得をオススメしたいです。

そのために、本教則をぜひ参考書として使用していただきたいです。

なぜクローズドガードをオススメするのか?

それは相手の動きをしっかりとコントロールできて、常に自分が有利な状況で攻め続けられるからです。

これは相手は両手のみ、自分は両手と胴に巻きつけた足を使うことできる数的有利が発生するためです。

クローズドガードを一度作ることができると、相手の動きをスローダウンすることもできます。

そのため落ち着いて自分がやるべきことに集中できる点もオススメな点の一つです。

では、クローズドガードを一から学ぶためにはどうすればいいのか?

ここで『クローズドガード戦略』をオススメさせてください。

vs座』・『vs立』のセットで視聴すれば、クローズドガードの展開をひと通り網羅できます。

エントリー、キープの仕方、崩し、スイープ、サブミッション、リカバリー。

なおかつ、その一つ一つのテクニックは全ての日本一のクローズドガードを持つ山本博斗選手が説明します。

まだ何にも染まっていない状況で、日本一の技術を吸収する。

クローズドガードが得意になることは間違いなしです。

ぜひ練習のお供に『クローズドガード戦略』を選んでいただければと思います。

ご参考までに

クローズドガードの強みや弱みについては下記記事にもまとめています。

よろしければどうぞ。

https://world-bjj-library.com/closed-guard-summary/4153/#toc7

3.基本から確実に強くなりたい!

クローズドガードは柔術の基本が詰まったガードです。

エントリー、崩し、グリップファイト、スイープ、サブミッション、トランジション。

もちろんどのガードでも上記のテクニックは大切であり、存在します。

しかし、クローズドガードを通じて学ぶことが一番わかりやすく、他のガードに応用化しやすいのは間違いないです。

クローズドガードを通じて柔術の基本を学ぶことは、他のガードの上達にも繋がります。

クローズドガード戦略』にはその全てが詰まっています。

エントリーやガードリカバリーはクローズドガード以外のガードにも応用可能です。

キープの仕方・崩し方はどのような点に気を配るべきか?

スイープ・サブミッションやどれも基本的なアタックだからこそ深みがある。

山本博斗選手が教えるディテールや所作の手順、背景にあるコンセプトは、必ずあなたの柔術を基本からレベルアップさせてくれます。

ぜひ、基本から確実に強くなりたい方にはオススメの教則です。

実際に視聴して

2024年現在、私下前は本教則を繰り返し視聴しています。

(クローズドガード強化月間に入っているためです!)

正直、めちゃくちゃお気に入りの教則です。

特にオススメしたいのはやっぱり十字絞めと腕十字ですね。

この2つの基本的なサブミッションはこの教則で段違いにレベルアップしました。

十字絞めは極め方はもちろん、セットアップの仕方が非常に参考になっています。

腕十字はやっぱり足の使い方です。

足の使い方を意識するだけでここまでクオリティが変わるのか?!

いつも腕十字をやるたびに「山本博斗、すごいな」と感じています。(笑)

クラス指導でこの足の使い方のディテールを説明すると、会員さまにいつもビックリされますが喜んでもらえることが多いです。

ちなみにですが、強化月間ということで他のクローズドガードの教則も2本ほど見ました。

(グラップリングの教則は割愛します)

・Mica Galvao 『Next Generation Closed Guard』

・Roger Gracie『The Roger Gracie Closed Guard System』

神の子”ミカ・ガウヴァオン”とクローズドガードの達人”ホジャー・グレイシー”。

ミカの教則は2on1・オーバーフック・フラワー・相手が立ってきた場合など網羅的に学べます。

一方、ホジャーの教則はホジャー自身が得意とするテクニックを軸に構成されています。

どちらも教則として素晴らしいものであるのは間違いありません。

しかし、個人的にはこの2本を見る前にまずは山本博斗の教則を見た方がいいと思いました。

理由としては、細部へのこだわりをもっとも吸収できる教則だからです。

言語の違いは一旦脇に置いた場合でも、段違いに『クローズドガード戦略』は細かい点まで説明しています。

vs座』・『vs立』のそれぞれが30分ほどで構成されているとは思えないディテールのボリュームです。

だから、まずは博斗選手が教えるクローズドガードを練習して、しっかりとした土台を作ってください。

その上で幅を広げたい、深めてみたいテクニックがある。

そのように感じた場合に、初めて他の教則に手を伸ばしてみることをオススメします。

とにかく『クローズドガード戦略』が素晴らしい教則であることを伝えさせてください!(笑)

まとめ

いかがだったでしょうか?

本日は山本博斗選手の『クローズドガード戦略』の解説記事を書きました。

徹底解説教則

  • タイトル:『クローズドガード戦略』座・立
  • 講師名:山本博斗

『クローズドガード戦略』がオススメの方

『クローズドガード戦略』がオススメの方
  1. クローズドガードを強化したい!
  2. 何か一つ得意なガードが欲しい!
  3. 基本から確実に強くなりたい!

テクニック目次

『vs座』目次
  1. イントロ
  2. コンバットベースへのエントリー
  3. 割られないための崩し
  4. 十字絞め
  5. 腕十字
  6. キムラ(アームロック)
  7. アウトロ
『vs立』目次
  1. スタンドからのエントリー
  2. 草刈りスイープ
  3. スタースイープ
  4. 立って割る相手への腕十字
  5. デラヒーバガードへのリカバリー

少しでもご興味が湧いた方は、どうぞご購入とご視聴していてください。

一緒にクローズドガードを強化して、強いガードポジションを習得しましょう!

では、また。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!