【徹底解説】岩本健汰『ルースパスシステム』

本記事は、世界で活躍するグラップラー岩本健汰選手の『ルースパスシステム』の解説です。

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講師プロフィール

岩本健汰

千葉県出身 / 1997年2月13日生
2019年ADCCアジアオセアニア(-66kg)優勝
2022年、2023年ADCCアジアオセアニア(-77kg)2連覇CJI二大会連続出場中
アジアを代表する日本最強のグラップラー

(オリバー・タザとの試合を見ていない方はぜひ見てほしい!)

『ルースパスシステム』がオススメな人
  • ノーギのパスガードの基礎を抑えたい方
  • アウトサイドパスを身につけたい方
  • 相手を削ってパスしたい方
筆者紹介::比家秀晃(ひけひであき)

ブラジリアン柔術紫帯。(2025年10月現在)所属のARTABJJ広尾にて、クラス指導や選手活動を行っています。柔術の試合視聴が趣味で、ADCCやCJIなどは目を充血させて夜通し視聴します。

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収録内容:『ルースパスシステム』

全編 78:13

  1. ルースパスのコンセプト 
  2. ニーオンベリー 
  3. リバースデラヒーバポジション 
  4. キャンピングポジション 
  5. ヒップスイッチ
  6. リーディングエッジ
  7. VSリバースデラヒーバ
  8. VSオープンガード
  9. 三日月ステップを使ったサイドスイッチ
  10. レッグドラッグを使ったサイドスイッチ
  11. 外の足を使ったサイドスイッチ
  12. VSレッスルアップ

この教則の前提、コンセプト

ルースパスとは? 

この教則のタイトルにもなっている「ルースパス」。あまり聞きなれない言葉だと思います。ざっくり言うと距離をとった状態で行うガードパスのことです。

岩本選手は、相手が取られたくないスペースを絶え間なく占有することによって疲れさせ、最終的に抑え込むパスガードと説明しています。

相手のガードの外側、またはリバースデラヒーバをかけられた場面で行います。

岩本選手は、直近の試合(Ocean BJJ)でもこのスタイルのパスを多用していました。

詳しくはこちら、またflograpplingでフルマッチをご覧ください!!

ルースパスが有効な相手は?

ルースパスが有効な場面は、背中をつけてのガードが上手く、足が効く相手です。。

軟体の人にリテンションに徹されるとパスするのが難しいですよね。

そんな人を削って削って抑え込むのが本作品のコンセプトになっています。

リーディングエッジとは

「リーディングエッジ」は相手がフレームをつけていない、フリーの部分から詰めていくことを意味します。

当たり前ですが、フレームがある部分は相手に近づくことができません。そのため、相手がフレームを付けていない場所に変えながら近づいているという考え方のことを指します。

たとえば、肩を止められたら足から詰める。足が絡まれそうなら相手の頭部(ノースサウス)へ移動する。

このリーディングエッジがルースパスを実行するための重要なコンセプトになります。

リーディングエッジを活用しながら、ニーオンベリー、リバースデラヒーバ、キャンピング、ヒップスイッチ、フロントパメル、サイドスイッチなどの一つ一つのテクニックを駆使してパスにつなげるのが、この教則の本筋です。

チャプター解説

1.ルースパスのコンセプト

このチャプターでは、ルースパスの全体像を説明します。

オープンガードで足が効く相手に対して、相手の腰のラインを超えた状態をキープして相手を疲れさせます。

2.ニーオンベリー

相手の横に出た際のニーオンベリーを解説します。

IBJJFルールで点数を取るためのニーオンベリーとは全く異なり、コントロールを重視するテクニックは目から鱗です。

相手の足回しなどのリテンションに対しての姿勢の取り方・膝の使い方も!

3.リバースデラヒーバポジション

リバースデラヒーバ内での立ち回りを説明します。リバースデラヒーバのガードにとらわれても、角度を作ることでルースパスのシステム中に組み込めます。股下に潜ってくるなど、相手のリアクションに対しての対処もカバーしています。

4.キャンピングポジション

キャンピングポジションでは、相手の足回しを防ぐために自分の手ではなく頭を使います。その際の頭のポジショニングを解説!

5.ヒップスイッチ

リバースデラヒーバ、キャンピングに比べて聞き慣れないヒップスイッチという動きの解説です。

足が絡まっている際に抜くための動きで、位置や体重の乗せ方を詳しく解説しています。

6.リーディングエッジ

本作のルースパスを行う上で大事になるリーディングエッジという考え方についての解説。

前述のキャンピングやヒップスイッチなど、動きを使う上での根幹になりますので、スーパー大事です。

7.vsリバースデラヒーバ

相手の足が広く、足の外に出れない時の角度の作り方を説明しています。この場合ではリバースデラヒーバを狙います!

8.vsオープンガード

相手のガードに捕まらずガードの外に出るための立ち位置、ステップ、グリップの仕方などを詳しく解説しています。正中線を隠すという考え方は必見です。

9.三日月ステップを使ったサイドスイッチ

ルースパスを継続する上で、相手を疲れさせるためには相手をフレームや足回しに忙しくさせることが重要です。そのための三日月ステップを使ったサイドスイッチを解説しています。お月見の季節!

10.レッグドラッグを使ったサイドスイッチ

相手に足を触られている時や相手がガードを固めている時に使えるサイドスイッチを解説。前項とは違い自分が動くのではなく、相手を動かすバージョンです!

11.外の足を使ったサイドスイッチ

前項までは、相手が足をフレームしづらくするために三日月ステップを使用していましたが、例外となる外の足を使ったステップの仕方を解説しています。

12. vsレッスルアップ

ルースパスでは、どうしても相手との間にスペースができる瞬間があり、レッスルアップをもらいやすいです。ここではレッスルアップの対処がしっかり解説されています。

少しアクロバティックですが、とても理にかなった動きです。決まったら興奮するやつですね。

●『ルースパスシステム』がオススメな人

1.相手を削ってパスしたい方

身体が柔らくガードリテンションの上手い相手をパスしようと思っても、なかなか難しいですよね。

そんな相手をパスするには、本作のような方法を使って「疲れさせる」ことが鍵となります。強くしつこいガードに悩まされている方は是非!

2.ノーギのパスの基礎を抑えたい方

この教則は、ノーギ・グラップリングのパスが全くわからないという方にこそおすすめです!

ガードパスを学ぶにおいて、まずは距離が遠いパスから学ぶことは大切です。

本作のように相手のガードに入らずに、距離を取った状態をキープできれば、相手を削ることはもちろん、相手のカウンターの機会さえも奪うことができるからです。

3.アウトサイドパスを身に付けたい方

スパーリングで、膝をついて休んでしまう。

ニーカットや担ぎパスのみを多用してしまっている。

そんな方にもおすすめです。

疲れてしまいやすいので敬遠されがちなアウトサイドパスですが、この教則では相手の反応に従ってコンビネーションが重視されており、瞬発力や運動能力が問われないような説明がされています!

まとめ

この教則では、ノーギのアウトサイドパスの原則から、細かい相手のリアクションへの対処まで細かく学ぶことができます。

激しい動きは少なく、理にかなった動きで相手が疲れるポジションを維持するのが目的なので、グラップリングのパスを体系的に学びたい方にはぜひ必見の教則です!

また、パスだけではなく他のすべてのポジションにも通じる大事な考え方やコンセプトをたくさん知ることができます。

この教則を見て、皆んなでガードプレイヤーを困らせてやりましょう。

詳細・購入はこちら。