Level-G ライト級(-70.3kg) 初代王者決定トーナメント王者になり、ノーギ・ギ・MMAとさまざまなフィールドで活躍する須藤拓真による、足関節のセミナー動画を紹介する記事です。
- サドルからのインサイドヒールを徹底的に学びたい人
講師紹介
本記事で紹介する教則『足関節セミナー』は、須藤拓真選手が2023年10月22日に実施したセミナーの内容を撮影したものです。
■ 須藤拓真
神奈川県出身 / 2000年5月28日生
Level-G PRO GRAPPLING ライト級 初代王者
2023年JBJJF全日本柔術選手権紫帯フェザー級優勝
2024年JBJJF全日本オープン茶帯フェザー級優勝
須藤選手といえば、足関節技。 日本屈指のレッグロッカーとして知られ、柔術・グラップリングを問わず、足関節技で一本勝ちを量産しています。
(Level-G PRO GRAPPLING ライト級 初代王者!)
(まさにジャイアント・キリング!)
2021年の全日本ノーギ柔術選手権では紫帯ながらアダルトエキスパートフェザー級で優勝。
(2回戦では寒河江選手との激アツ足関節技対決があり、決勝もヒールフックで極めました)
このエキスパートクラスは茶帯・黒帯の選手が多いため、紫帯での優勝は快挙です。
須藤選手の足関節技は柔術やグラップリングだけでなく、MMA(総合格闘技)でも効果を発揮しています。まさに足関節技の職人です。
『足関節セミナー』動画では、その職人技が余すことなく収録されています。須藤選手の足関節技に興味をお持ちの方には必見の内容です。特に、サドルからのインサイドヒールを徹底的に学びたい方にオススメの教則です。
本作の特徴やテクニックの詳細、特に注目した点を以下にまとめました。
本作の特徴
本作はサドル、サドルからのインサイドヒールにポイントを絞って徹底的に解説している点です。
足関節のテクニックは多種多様ですので、まずは徹底的にサドルとサドルからのインサイドヒールを磨きたい、という方にベストです。
「サドル」とは足関節の攻防におけるポジションの一つです。サドル、そのほかのポジションについては、『【グラップリング初心者必見!】最初に押さえる足関節ポジション3選』をお読みください。
- 基本のヒールの極め方
- 踵を隠してきたときのヒールの極め方
- 膝が上を向いたときのヒールの極め方
- ニーシールドハーフ→サドル
- 逆足のサドルエントリー
- 立った相手に対するサドルエントリー(フォールスリープ)
- サドルのエスケープ
- サドルのエスケープ→バックテイク
- サドルで足を組む相手への対応
- サドルで膝を抜いてくる相手への対応①
- サドルで膝を抜いてくる相手への対応②
各テクニックの詳細
本作は大きく分けると4つのセクションに分かれています。
教則の構成
- インサイドヒールの極め方(1~3)
- サドルへのエントリー(4~6)
- サドルからのエスケープ(7~8)
- サドルを取ってからの対処(9~10)
セクションごとにご紹介をします。
インサイドヒールの極め方
本作で紹介されているのはサドルからのインサイドヒールで、基本バージョン・踵を隠されたとき・相手の膝(踵)が上を向いたとき、の3種類を紹介しています。
どれも頻出パターンであるため、この3つを学んでおけばサドルからのヒールで困ることはありません。
サドルへのエントリー
本作で紹介されているのは、ニーシールド(Zガード)から2種類のエントリーと、フォールスリープ(False Reap)の3種類です。
サドルへのエントリー方法は多種多様ですが、基本的な理論は似ているため、この3つを学んでおけば他にも応用が効きます。
サドルからのエスケープ
ノーギを始めた人が苦労するのが足関節のエスケープで、特にサドルからのエスケープは頻出です。本作では最も基本的かつ効果的なエスケープの方法を紹介しています。
これさえ学んでおけば足関節への苦手感は大きく軽減されます。
サドルを取ってからの対処
最後に、サドルを取ってから相手に防御された場合の対処方法を紹介しています。
サドルの防御方法もパターン化されているため、それに対するさらなる攻め方を学んでおけば極めに繋がる確率も高まります。
実はこのエスケープはあまり良くないのですが、瞬間的に足を取られまいと考えた相手がよくやるエスケープです。
この場合、相手の逆の足をフットロックのように抱えます。そのままフットロックに行けるならそのまま極めてもいいですが、束になった足をバラすことでまたヒールフックを狙うことができます。その際にまた相手が逆足を突っ込んでこないようにコツがあるのですが、ぜひ本編をご覧ください。
エスケープの方法もいくつかパターンがあり、本教則ではそのひとつひとつへの対処を紹介しています。
特に注目した点
私が特に注目した点は、インサイドヒールで拳を使う極め方です。
私はこれまでYouTubeなどでさまざまな足関節技の動画を見てきましたが、初見のテクニックでした。
従来の腕に引っ掛けるインサイドヒールの極め方よりも、拳ひとつ分スペースを詰めることができて、よりタイトに極めることができます。
拳を使うには一度解除する必要があり、その間に逃げられる可能性があります。しかし、須藤氏はそれを想定してセットアップするディティールについても解説があります。ぜひ本編でご覧ください。
この極め方を習得すれば、インサイドヒールのみならずアウトサイドヒール(外ヒール)でも応用が効きます。
まとめ
本作は、サドルからのインサイドヒールをエントリーから極めまで、一通りかつ徹底的に学びたいという方にまさにぴったりです。
初めてこのテクニックに触れる方はもちろん、ある程度足関節の知識がある人にも新たな発見があります。
サドルからのインサイドヒールが気になる方は、ぜひご覧になってはいかがでしょうか。