【徹底解説】山中健也『サイエンスオブスマッシュパス』はプレッシャーを科学する

目線や手の使い方、距離の詰め方、足の運び方、マットの蹴り方。

プレッシャーを強くするディテールを学べるのが『サイエンスオブスマッシュパス』です。

1分で分かる記事の中身

本記事は山中健也選手の教則『サイエンスオブスマッシュパス』の解説記事です。

『サイエンスオブスマッシュパス』は、「ベーシックスマッシュパス」と「パワースマッシュパス」の2つのスマッシュパスを軸に構成されています。

本記事では収録内容とオススメの対象者をまとめました。

サイエンスオブスマッシュパス』がオススメの方
  • パスガードのプレッシャーを強化したい方
  • ニーカットパスが得意な方
  • 遠距離のパスガードが得意な方

教則の購入をご検討の方は、ぜひご参考にしてください。

筆者紹介:下前快喜(しもまえかいき)

BJJ LABのスタッフで、ブラジリアン柔術茶帯。(2025年現在)SNS運用や教則プロデュースなど多方面で活躍中。柔術、グラップリングを問わず、教則動画の視聴が趣味で、累計150本以上の教則動画を視聴しています。

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徹底解説教則

タイトル:サイエンスオブスマッシュパス

講師:山中健也

サイエンスオブスマッシュパス』がオススメの方
  • パスガードのプレッシャーを強化したい方
  • ニーカットパスが得意な方
  • 遠距離のパスガードが得意な方

具体的な収録内容は下記の通りです。

【サイエンスオブスマッシュパス】

全編:93:41

  1. はじめに
  2. HQからのベーシックスマッシュパス
  3. ワイパーのバリエーション
  4. ハイボディロックパス
  5. スマッシュパスからバックテイク
  6. スマッシュパスからマウント
  7. アンダーフックしてスマッシュパス
  8. パワースマッシュパス
  9. パワースマッシュパスからマウント
  10. ベーシックスマッシュパスからパワースマッシュパス
  11. ニーカットパスからスマッシュパス
  12. ニーシールドへのスマッシュパス
  13. フレームの対処
  14. ニーシールドをまたげない場合の対処
  15. ニーシールドへのパワースマッシュパス
  16. リバースデラヒーバへのスマッシュパス
  17. スマッシュパスのまとめ

「ベーシックスマッシュパス」と「パワースマッシュパス」の2種類のスマッシュパスを紹介した後に、エントリーのバリエーションや相手のディフェンスに対する対応を説明しています。

講師を務めるのは、山中健也選手(IGLOO)です!

選手紹介

山中 健也(やまなか けんや)

富山県富山市出身 1993年4月4日生まれ

柔術家16歳から総合格闘技を始め、総合格闘技団体DEEPを主戦場に活動。
21歳の時にブラジリアン柔術に活動を移し、6度世界チャンピオンにもなったルーカス・レプリの元で練習に励む。
現在はIGLOO所属となり選手兼指導者として活動中。

【主な戦績】

2021年 JBJJF全日本選手権 2位
2020年 ZST GTF4 75キロトーナメント 優勝
2019年 IBJJFソウルオープン 準優勝
2019年 IBJJFアジア選手権 3位
2019年 IBJJFアトランタスプリングオープン 準優勝

山中選手といえばパスガードのイメージを持たれる方が多いのではないでしょうか?!

試合では強烈なプレッシャーで相手のガードを潰し、数多くのパスガードを成功させています。

(筆者も山中選手と練習させてもらうことがあるのですが、尋常じゃないプレッシャーでいつも潰されます。。。)

なぜ山中選手のパスガードは強力なのか?成功するのか?

テクニックはもちろんコンセプトやディテールが気になっている方も多いでしょう。

今回解説する『サイエンスオブスマッシュパス』には余すことなくその極意が詰まっています。

下前が徹底的に解説します。教則の購入をご検討の方は、ぜひご参考にしてください。

ニーカット編の『サイエンスオブニーカットパス』は安藤さんが解説しています。

そちらも合わせてチェックしてみてください!

【徹底解説】山中健也 『サイエンスオブニーカットパス』

スマッシュ編の詳細内容

『サイエンスオブスマッシュパス』の収録内容は下記の通りです。

【サイエンスオブスマッシュパス】

全編:93:41

  1. はじめに
  2. HQからのベーシックスマッシュパス
  3. ワイパーのバリエーション
  4. ハイボディロックパス
  5. スマッシュパスからバックテイク
  6. スマッシュパスからマウント
  7. アンダーフックしてスマッシュパス
  8. パワースマッシュパス
  9. パワースマッシュパスからマウント
  10. ベーシックスマッシュパスからパワースマッシュパス
  11. ニーカットパスからスマッシュパス
  12. ニーシールドへのスマッシュパス
  13. フレームの対処
  14. ニーシールドをまたげない場合の対処
  15. ニーシールドへのパワースマッシュパス
  16. リバースデラヒーバへのスマッシュパス
  17. スマッシュパスのまとめ

トータルで1時間半を超える超大作です。

それでは早速、チャプターを一つずつ深掘りしていきましょう!

(はじめの挨拶部分は割愛させていただきます。)

2.HQからのベーシックスマッシュパス

まず説明されるのは、スマッシュパスの基本形です。

HQポジションでのベースのキープの仕方、頭と肩の位置、相手の膝を開かせないコツ。

山中選手の強烈なプレッシャーがどのように構築されているのかが丁寧に紐解かれています。

山中選手のインストラクションの分かりやすさと技術の深みが伝わるチャプターのため、前半部分はYouTubeで特別公開しています。

ぜひチェックしてみてください。

3.ワイパーのバリエーション

スマッシュパスを完成させるための足の使い方に焦点を当てたチャプターです。

フックが強くて簡単にはパスガードをさせてくれない相手に対しても、しっかりと足を束ねる方法が学べます。

4.ハイボディロックパス

スマッシュパスに対して肘をついて起き上がる相手に、ハイボディロックパスを使います。

グラップリングからインスピレーションを得たテクニックで、相手の体を3段階もねじれさせてからパスガードします。

相手の胸の辺りに強烈なプレッシャーがかかっていることは、受け手の方の苦悶の表情から伝わってくるはずです。笑

5.スマッシュパスからバックテイク

相手が肘をついて起き上がるだけでなく、うつ伏せになるようにしてディフェンスしてくる場合があります。

このときは相手の背中が見えているのでバックテイクのチャンスです。

スクランブルを起こさずに確実にバックを取るディテールが詰まっています。

スマッシュパスに限らず、カメの相手へのバックテイクに応用可能なテクニックです。

6.スマッシュパスからマウント

相手がディフェンスのためにフレームで押すことに注力しすぎて体が伸びているときは、マウントポジションを狙います。

プレッシャーをかけ続けるために大切なポイントが凝縮して説明されています。

7.アンダーフックしてスマッシュパス

HQポジションから相手のデラヒーバフックを下から掬う変形のスマッシュパスを説明します。

相手にリカバリーさせないディテールやベーシックパスとは異なる足の留め方は山中選手のこだわりや技術へのアプローチがふんだんに詰めこまれています。

トップ選手がどのように技術を捉え、考え、磨き上げているのかが見える点もオススメです。

8.パワースマッシュパス

「パワースマッシュパス」は山中選手が名付けたスマッシュパスのバリエーションです。

具体的には膝を相手の両足の間に差し込み、頭の位置をベーシックスマッシュパスとは反対側に合わせます。

強力無比なプレッシャーのかけ方に加えて、相手のリカバリーを封じるディテールの数々が惜しみなく説明されています。

こちらも「ベーシックスマッシュパス」と同じくYouTubeで特別公開しています。

ぜひチェックしてみてください。

9.パワースマッシュパスからマウント

パワースマッシュパスに対して相手が足を組むリアクションをしてきたときはマウントポジションを狙います。

足関節技が得意でサドルポジションを使ったカウンターを狙ってくる相手に多いリアクションです。

(相手の体をこれでもかと言うほど捻ってからマウントポジションに移行します。笑)

10.ベーシックスマッシュパスからパワースマッシュパス

絶対に覚えるべきコンビネーションのチャプターです。

相手のリアクションに応じてベーシックスマッシュパスとパワースマッシュパスをどのように使い分けるかを学べます。

11.ニーカットパスからスマッシュパス

ニーカットパスからHQポジションを経由してスマッシュパスにエントリーする流れを説明します。

エントリーに加えて、切り替えの際に肩のプレッシャーを抜かない細かい注意点まで説明しています。

ニーカットパスとスマッシュパスは表裏一体のパスガードのため、ぜひコンビネーションとして覚えてほしいアタックです。

特に『サイエンスオブニーカットパス』をご購入されている方は必ず練習しましょう!

12.ニーシールドへのスマッシュパス

ニーシールドで止めてくる相手には、お尻を高く上げるトライポッド系のスマッシュパスも狙うことができます。

足を抜いてパスガードに至るまでのステップには、プレッシャーパスを飛躍的にレベルアップさせるディテールの数々が凝縮されています。

プレッシャーが一切抜けることなくパスガードを完成させる方法を学べます。

13.フレームの対処

ニーシールドの相手が手や膝のフレームでスマッシュパスを止めてきた場合の対応です。

フレームがあると距離を詰めることができず、スマッシュパスで重要なポイントである「頭を相手の胸に当てること」ができません。

今回は相手の膝の位置を下げたり、自分の頭が通るルートを工夫して、フレームを無効化します。

強いフレームも確実に無効化するポイントが詰まっています。

14.ニーシールドをまたげない場合の対処

相手のニーシールドが高いと引っかかってまたげない場合があります。

このとき山中選手は組手を少しだけ変えることでいとも簡単に相手のニーシールドを下げます。

ニーシールドパスが行き詰まっていた方にオススメで、今までの悩みをサラッと解決してくれるチャプターです。

15.ニーシールドへのパワースマッシュパス

ニーシールドにベーシックスマッシュパスを狙ったときも、相手のリアクションに応じてパワースマッシュパスも狙います。

相手が膝を開いてきたときはパワースマッシュパスを狙う絶好のタイミングです。

なぜこのタイミングで狙うのかはぜひ本編でご確認ください。

16.リバースデラヒーバへのスマッシュパス

リバースデラヒーバに対するベースの取り方から、距離を詰めるグリップ、プレッシャーを強力にするディテールまで説明しています。

HQポジションに対してリバースデラヒーバで対応してきた相手に対して、積極的に狙いたいパスガードです。

17.スマッシュパスのまとめ

本教則の総括です。

  • HQポジションからニーカットパスとスマッシュパスの使い分け
  • ベーシックスマッシュパスのポイント
  • パワースマッシュパスのポイント
  • 肩のプレッシャー
  • 顔の位置
  • スマッシュポジションにおける攻防の戦略

本編を全部見た方は総復習できる内容です。

視聴した内容をしっかりと習得するためにも最後まで忘れずに視聴してみてください!

『サイエンスオブスマッシュパス』がオススメの方

筆者が『サイエンスオフスマッシュパス』をオススメしたい方は以下の方々です!

サイエンスオブスマッシュパス』がオススメの方
  • パスガードのプレッシャーを強化したい方
  • ニーカットパスが得意な方
  • 遠距離のパスガードが得意な方

パスガードのプレッシャーを強化したい方

山中選手のパスガードは黒帯の中でも桁違いのプレッシャーです。

超強力なプレッシャーで相手のリテンションを潰し、パスガードを量産しています。

しかしそのプレッシャーはパワーではなく、緻密なテクニックによるものです。

目線や手の使い方、距離の詰め方、足の運び方、マットの蹴り方。

ひとつひとつのディテールがプレッシャーを強くする要素として機能しています。

スマッシュパスに限らず、パスガードのプレッシャーを強くしたい方にとって参考になる内容ばかりです。

ぜひ『サイエンスオブスマッシュパス』でパスガードのプレッシャーを強化しましょう。

『サイエンスオブスマッシュパス』はBJJ LABの中でも「受け手の呻き声が最も多い」作品です。(※泣く泣くカットされた大きな呻き声もあったとか…)

ニーカットパスが得意な方

ニーカットパスはスマッシュパスと対を成すパスガードです。

ニーカットパスが得意な方こそ、スマッシュパスを組み合わせることで攻撃の幅が大きく広がります。

HQポジションからニーカットパスとスマッシュパスを組み合わせて、左右から攻めることでパスガードの成功率は大きく上がります。

これはニーカットパスを防ぐ相手は、スマッシュパスに入りやすい形になっているからです。

得意なニーカットパスを『サイエンスオブニーカットパス』でさらに伸ばして、逆サイドのスマッシュパスは『サイエンスオブスマッシュパス』できっちりできるようになる。

ニーカットパスが得意な方は特にセットで購入することをオススメします。

遠距離のパスガードが得意な方

トレアドールパスやクロスグリップパスのような遠距離のパスガードが得意な方にも本教則はオススメです。

トレアドールパスならば相手がフレームをしてきたとき、スマッシュパスにエントリーできます。

クロスグリップパスならば相手がうつ伏せになろうとしたときに、パワースマッシュパスにエントリーできます。

遠距離のパスガードは相手にフレームを作られると距離を詰めることが難しいです。

そのためスマッシュパスを組み合わせることで、確実に距離を詰めることができるとパスガード成功の可能性は大きく高まります。

遠い距離が得意だからこそ近い距離のパスガードもできるようにしておく。

ぜひ『サイエンスオブスマッシュパス』で遠近どちらのパスガードも武器にしてみてください。

スマッシュパスを習得して

いかがだったでしょうか?

本日は山中健也選手の『サイエンスオブスマッシュパス』の解説記事を書きました。

徹底解説教則

タイトル:サイエンスオブスマッシュパス

講師:山中健也

サイエンスオブスマッシュパス』がオススメの方
  • パスガードのプレッシャーを強化したい方
  • ニーカットパスが得意な方
  • 遠距離のパスガードが得意な方
【サイエンスオブスマッシュパス】

全編:93:41

  1. はじめに
  2. HQからのベーシックスマッシュパス
  3. ワイパーのバリエーション
  4. ハイボディロックパス
  5. スマッシュパスからバックテイク
  6. スマッシュパスからマウント
  7. アンダーフックしてスマッシュパス
  8. パワースマッシュパス
  9. パワースマッシュパスからマウント
  10. ベーシックスマッシュパスからパワースマッシュパス
  11. ニーカットパスからスマッシュパス
  12. ニーシールドへのスマッシュパス
  13. フレームの対処
  14. ニーシールドをまたげない場合の対処
  15. ニーシールドへのパワースマッシュパス
  16. リバースデラヒーバへのスマッシュパス
  17. スマッシュパスのまとめ

少しでもご興味が湧いた方は、どうぞご購入とご視聴ください。

凶悪なスマッシュパスを武器にしましょう!

ニーカット編の『サイエンスオブニーカット』もお忘れなく。

セットでのご購入が一番オススメです。

5%オフで購入できるクーポンもありますのでよろしければご活用ください。

5%OFFクーポンコード:shimomae5

では、また。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

最後に

今回はいつも練習してくれる健也さんの教則をBJJ LABから発売することができました。

いつも練習でボコボコにパスガードしてくれる健也さんの強さ。

(もちろん下からもめっちゃ強い。)

テクニック相談でのアドバイスで感じる技術への造詣の深さと説明の分かりやすさ。

何としても下前がメンバーとして参画しているBJJ LABから出したかったので本当に嬉しいです!

健也さん、改めて撮影にご協力いただきありがとうございました。

(受け手の田村さんもありがとうございました!流石の頑丈な体でした!)

筆者下前としては、とにかく強烈なプレッシャーを生み出すディテールの数々を見ていただきたいです。

健也さんのプレッシャーは超重量級選手並のパワーを持っているのではと錯覚させられるくらい強烈です。

記事本文でも書きましたが、このプレッシャーの源はパワーではありません。

構造や方向にこだわった技術から生み出されるプレッシャーです。

ぜひ擦り切れるくらいまでこの教則を堪能して欲しいです!

最後に撮影許可を快諾してくれた斉藤さん、販売の際に拡散に強力してくれたigloo選手練メンバー、撮影から販売まで共に教則を作り上げたBJJ LABスタッフ陣のおかげで健也さんの素晴らしいテクニックをたくさんの方々に届けることができています。

本当にありがとうございました!引き続きよろしくお願いします!

下前快喜