- ブラジリアン柔術を始めたいけど、ジムの選び方がわからない……。
- 入会しても合わなかったらどうしよう……。
- 初心者からでも通えそうなジムを見つけたい……。
そんな悩みを解決できる記事をご用意しました。
この記事を読めばブラジリアン柔術ジムの選び方がわかります。
6年の柔術歴の中で国内外を行き来しながら、計7つのジムに所属した私がその経験を元にご説明します。
まずはブラジリアン柔術が習える主な場所をお伝えし、その後柔術ジムの選び方と、見学・体験に行ったときに確認しておくべき5つのポイントをご紹介します。
では、早速ブラジリアン柔術が習える場所から見ていきましょう。
柔術が習える3つの場所
ブラジリアン柔術を習える場所は主に下記の3つです。
- ブラジリアン柔術専門ジム
- その他格闘技ジム
- 柔術・格闘技サークル
では一つずつその特徴を見ていきましょう。
(1)ブラジリアン柔術専門ジム
ブラジリアン柔術専門ジムはその名の通りブラジリアン柔術を教えてくれるジムのことです。
全クラスが柔術のクラスであるため、初心者向けクラスから中・上級者向けクラス、レディースクラス、40代以上の方のみ参加できるクラスなど、クラス編成が幅広いジムが多数あります。
- 上達したら試合に出てみたいと思っている方
- 通える日時が不定期で毎日クラスがあるとありがたい方
- 柔術の専門家の指導を受けたい方
という方はブラジリアン柔術専門のジムを選んで間違いないでしょう。
・30〜50代でも始めやすい環境
・柔術の専門家に指導を受けられる
・帯の認定がわかりやすい
・他の格闘技も並行してやりたい人には物足りない可能性がある
・年齢層が比較的高いため、
若い人は同世代が少ない場合がある
上達して試合に出る場合の注意点
一部の柔術連盟(JBJJF)が主催する大会では、加盟しているジムの所属会員しか出場できない場合があります。柔術専門ジムはほぼ加盟しています。念のため確認はしておきましょう。一方で、総合格闘技メインのジムでも柔術連盟に加盟している場合もあるので、ジムに確認しておくといいでしょう。
柔術の帯制度
ブラジリアン柔術は、習熟度によって、白⇒青⇒紫⇒茶⇒黒の5つの帯があります(柔道は白⇒茶⇒黒の3段階)。公式には連盟の認定を受けた指導者のみが授与できることになっています。そのため、長く続けて帯を上げていくためには柔術専門ジムの方が制度が整っていると言えます。もちろん前記の試合と同じくその他格闘技ジムの指導者でも登録している人もいるため、確認しておきましょう。
(2)その他格闘技ジム
その他格闘技ジムというのは、総合格闘技ジムやキックボクシングジムなどのことです。
ブラジリアン柔術をメインで教えているジムではなく、クラスの一つとしてブラジリアン柔術クラスを設けているジムを指します。
柔術は総合格闘技との関連性が強いため、多くの総合格闘技ジムはブラジリアン柔術クラスを設けています。
柔術クラスの比率やクラスの内容はジムによって様々で、柔術専門ジムと比べ年齢層が若かったり、他の格闘技がメインで柔術はトレーニングの一環程度という方もいたりするので、専門の柔術ジムとは雰囲気が少し異なります。
- 柔術以外にも興味がわくかもしれない。
- キックボクシングや総合格闘技など打撃に抵抗がない!
- 若手の中で揉まれたい
という方は、その他格闘技ジムを選ぶことをおすすめします。
なお、どこのジムでもスパーリング(実戦練習)は任意なので、「打撃は習いたいけど殴られるのは怖い」という方でも安全に楽しめます。
・他の格闘技も一つのジムで習える
・年齢層が比較的く、若年層が始めやすい
・柔術クラスの割合が少ないジムもある
・会員の通う目的がバラバラで柔術への熱意が人によって異なる
・柔術の専門家ではない指導者が柔術クラスを担当することもある
(3)柔術・格闘技サークル
常設のジムを所有せず、公共の施設(武道館やスポーツセンターの柔道場)を時間で借りて活動している「柔術・格闘技サークル」に参加するという選択肢もあります。
その時のレンタルしている人数によりますが、広く使えること、施設のシャワーを借りられることなどがメリットです。最大のメリットは、主催者はサークルを本業としていない(利潤の追求がない)ため、参加費が安いことです。
しかし、それはデメリットにもなっていて、第三者的な要因で練習スペースを押さえることが難しく、毎日のように活動しているサークルはありません。
また必ず決まった曜日の時間に参加できないことから、生活習慣に合わせて参加できるとは限らないことです。
最大のデメリットはトラブルや怪我の場合の対処です。常設ジムにとって会員は顧客になるので、緊急時の対応がサークルよりは手厚いです。サークル主催者は責任者ではないため、参加者の素性などを細かく把握していない場合もあるため注意が必要です。
とはいえ、格闘技の雰囲気に慣れるという面からもメリットはありますし、もっと通いたいとなったら、(1)柔術専門ジム、(2)そのほか格闘技ジムに所属するのもありでしょう。またサークルは会費が安かったり、参加する回だけ費用を払えば良いこともあるため、両方を兼ねることも可能です。
・参加費・会費が安い
・参加した時だけ費用が発生することが多い
・まずは格闘技を知るきっかけとして使うこともできる
・毎日通えない
・第三者的な要因で時間や練習スペースが制限されることもある
・怪我が起こった場合の対処に不安がある
柔術ジム選びで絶対にはずせない5つのポイント
では次に、柔術ジムを選ぶとき絶対にはずせない5つのポイントを見ていきましょう。
通いやすさ
他の習い事と同じく、やはり通いやすさが一番大事です。
家や職場、学校の近くなど、普段の生活の中でストレスなく通える距離感のジムに通うのが良いでしょう。
続けることが上達の近道です。
最初から通いづらいジムを選ぶと次第に足が遠のく可能性もあるので、特別な理由がない限り、家や職場、学校の近くのジムを選びましょう。
クラス編成
ジムによってクラス編成は大きく異なります。
ブラジリアン柔術専門ジム、その他格闘技ジムでも大きく変わりますが、時間帯やクラス内容の設定はさまざまです。
参加できる時間帯にクラスがあるかどうかを確認し、ライフスタイルに合ったクラス編成のジムを選びましょう。
テクニックカリキュラムを持つジム
独自のカリキュラムが用意されており、それをベースにクラス編成をしているジムもあります。
カリキュラムがあることで「その時々で何を練習すれば良いのか?」が明確になるというメリットがありますが、同じテクニックを学ぶ機会が多くなるので長く続けると物足りなさを感じる人もいるかもしれません。
テクニックを学ぶ過程が大きく変わってくるため長期的な視点で合っている方を選びたいところですが、絶対にカリキュラムに従わないといけないわけではないので、カリキュラムの有無はおまけ程度で考えておいてもよいでしょう。
料金プラン
ジムの月会費の相場は10,000〜15,000円前後といったところ。
都市部のジムであれば10,000円を超えるジムがほとんどです、地方のジムであればその限りではありません。
また、レディース会員、学生会員、月8回会員など、料金設定を細かく分けるジムが主流になってきました。
会費の高いジムが自分にとって一番良いジムではないので、生活に合わせて無理なく通える料金ブランが用意されたジムを選びましょう。
見学・体験の有無
見学・体験できるジムかどうかも確認しておきましょう。
なぜなら通うジムを選ぶ上で見学・体験はマストだからです。
写真では広く見えたけど実際にはそこまで広くなかった、わきあいあいとしているように見えたけど思ったより静かな雰囲気だったなど、ジムのホームページやSNSを見た印象と実際に行って感じる印象は大きく異なる場合があります。
そのため見学・体験の有無、申し込み方法、料金はかかるのかをしっかり調べた上で見学・体験に行って実際の雰囲気を必ずチェックしましょう。
ジムによっては定期的に無料体験会を開催しているジムもあるので、一人で体験に行くのは心もとない、まず柔術がどんなものかを知りたいという方は無料体験会を利用しましょう。
口コミ、ブログ、SNSは確認しよう
通うジムを決める前にGoogle Mapなどの口コミを見ておくこともおすすめです。
そのジムに通った、もしくは行ったことがある人のリアルな口コミが書かれているからです。
見学や体験に行って感じた印象と、通ってからの印象が変わることは実際よくあります。
ブログやSNSアカウントがある場合は事前にジムの雰囲気やインストラクターの情報がつかめるので、それらも合わせて確認しておきましょう。
柔術ジムに体験に行く際に確認しておきたい5つのポイント
前述の通り、見学・体験に行くことは必須です。
見学・体験に参加して、事前に知った情報と相違がないかチェックをしましょう。
ということで見学・体験に行く際に確認しておきたいポイントも合わせて紹介します。
クラスの内容
事前にクラス編成を確認して、気になるクラスを見ましょう。
たとえば初心者クラスと言っても、
- 技を習うだけで終わるのか
- 基本動作の反復を多めにやるのか
- スパーリングをがっつりやるのか
ジムによって大きく異なります。
また、教わる技の数や難易度もジムによって大きく異なります。最初のうちは自分に合っているかどうかを判断するのは難しいので、ここは素直に楽しいと思えるかどうかで判断しましょう。
指導者の人柄
やはり人と人なので、自分と指導者(インストラクター)との相性の良し悪しというのはどうしてもあります。
優しくフランクな指導者もいれば厳格な人もいるので、入会前に実際に話して指導者の人柄を知っておきましょう。
実際に話してみるとブログやSNSから受ける印象と違うということはよくあります。
特に指導者が一人のジムの場合、今後ずっとその先生から教えてもらうことになるので、他のチェックポイント以上に重視すべきポイントと言えるでしょう。
会員の数
体験ではクラスに参加している会員の数もチェックしておきましょう。
会員の数がそのまま良し悪しに結びつくわけではありませんが、生徒の数からどんなクラスになるかが想像できる場合があります。
たとえば生徒の数が少ない場合は先生の目が自分に届きやすくなるので、質問しやすくなったり、先生が自分に合った技を教えてくれるなど、より自分に配慮したクラスになるという面があります。一方で、スパーリングを同じ人とばかりやることになり新鮮味が感じられなくなってきます。
生徒が多いクラスの良い面としては雰囲気がにぎやかになる点、いろんな相手とスパーリングできる点が挙げられますが、逆に多すぎると連続でのスパーリングができず、不完全燃焼で終わってしまうこともあります。
もちろんクラスの内容によって参加人数も変わってくるので、気になる方はいつもどれくらいの人数が参加するのかを直に聞いてみても良いですね。
全体の雰囲気
ジムによって雰囲気は千差万別です。
ルールが厳格でまさしく「武道の道場」と言ったジムもあれば、自由度が高くカジュアルな雰囲気のジムもあります。
どんな雰囲気のジムが良いかは個人個人の好みの問題になりますが、自分に合っているかどうかは実際に行って現地で感じてみるのが一番早いです。
最初は技術的なことはわからないと思いますが、わからないなりにも楽しいと思える雰囲気のジムであれば続けていくことができるでしょう。
衛生面や設備
意外と見落としがちなポイントが衛生面や設備です。
毎クラス掃除をするジムもあれば、最後に一気にやるというジムもあるので、特にアレルギーを持っている人などは掃除の頻度は気になりますよね。
また、設備の面ではシャワー室、更衣室、トイレなど、最低限の設備があるかは見ておきましょう。
当然あると思っていたものが、実際にはないジムも存在します。
また、女性用更衣室が用意されていないジムや、女性に配慮した設備のないジムもあるので、女性の場合は女性用設備の充実度を確認しましょう。
柔術ジム選びは大手の柔術ジムの方がいい?
大手ジムに所属するメリット
ブラジリアン柔術を教えてくれるジムの中にも大手のジムは存在します。
代表的なところで言えば、パラエストラ、トライフォース柔術アカデミー、カルペディエムなどですね。
大手ジムに所属するメリットは下記の通りです。
- 同グループ内でのイベントがある
- 支部間でより多くの人と交流を持てる
- 支部間は無料、もしくは割引価格で出稽古に行ける
- 系列ジムの有名選手のセミナーに割引価格で参加できる
- 先生が複数いるケースが多く、先生それぞれの独自のテクニックを学べる
※大手ジム全てが上記のようなサービスを提供しているわけではありません。
上記以外でもグループ会員限定の独自のサービスを提供している場合もあります。
大手かどうかはそこまで重要ではない
大手のジムに所属すると上記のようなメリットがありますが、実際、大手かどうか以上にこの記事で述べたポイントの方が重視すべきところではあるので、柔術ジムを選ぶ際そこまで気にしなくても問題ありません。
また、大手のジムは日ごとに先生が派遣されて来るケースもあります。しかし、その分先生との距離感を感じることもあります。
指導者にはいつも道場にいて常に見守っていてほしい、という方は個人の先生が運営しているジムの方が合っているでしょう。
ただし、大手ジムの系列店であってもブランドやシステムだけを導入しているフランチャイズも多数あります。その場合は経営者個人の独自の色も強く、独自の指導も行われています。
柔術ジム選びは慎重に!失敗なく選び楽しく続けよう
今回はブラジリアン柔術ジムの選び方をご紹介しました。ご紹介したポイントに注意して選べば、自分に合った柔術ジムが見つかります。
では最後にご紹介したポイントをおさらいしておきましょう。
- 通いやすさ
- クラス編成
- 料金プラン
- 見学・体験の有無
- 口コミ、ブログ、SNS
- クラスの内容
- 先生の人柄
- 生徒の数
- 全体の雰囲気
- 衛生面や設備
ブラジリアン柔術はあくまで大人の個人的な趣味です。
合わないと思ったら他のジムへ移籍しても問題ありません。
気負わず選び、まずは始めてみましょう。