本記事ではBJJ LABから発売中の『上久保式秘伝の噛み付きパス』(上久保周哉)を解説します。
- 密着系パスを身に付けたい方
- 足を越えても足回しやエビで逃げられてしまう方
- 柔軟性の必要な動きや瞬発的な動きが苦手な方
※購入者が復習として使える記事になっています。ぜひご活用ください。
ブラジリアン柔術紫帯。noteにて「柔術哲学」ブログを運営。フローチャートを用いた教則の解説レビュー記事は40本以上。柔術も文章を書くことも好きです。
噛み付きパスガードとは?
相手の足を跨いで、もう一方の足をアンダーフックする形のパスガード。英語ではover under pass(オーバーアンダーパス)。
選手紹介

生年月日:1993年4月12日(32歳)
出身地 :神奈川県横浜市
柔道をバックボーンに持つMMA選手。同じく柔道出身の青木真也の影響で総合格闘技に転向。プロ戦績19戦16勝2敗1分の実績を持ち、oneやLFAなど海外の団体で活躍中。
本教則では、日本トップクラスの寝技の実力を持つ上久保選手の強烈な”噛み付きパス”を紹介する。
“Stealth”上久保 周哉 – ONE Championship – 格闘技の本拠地
内容解説&フローチャート
全編 47:13
①噛み付きパスのエントリー 7:37
②コントロールのポイントからパスガードまで 11:46
③噛み付きパスからの膝十字 4:12
④噛み付きパスに対する相手のリアクションへの対処 5:45
⑤相手が背中を見せてきた時のバリエーション 10:36
⑥絞め技に対してのディフェンス(三角絞め・襟を持たれた時・小手絞り)7:17

①噛み付きパスのエントリー

サブミッションを取られづらい組手、アンダーフックを取るちょっとしたコツや立ち位置などのディティールが勉強になります
②コントロールのポイントからパスガードまで
本教則の一番勉強になる部分。ここに秘伝が詰まっています。骨盤を制するために意識するポイントを丁寧に説明しています。

③噛み付きパスからの膝十字
いわゆるブルドッグニーバー。強力だけどポイントをズラされやすい技です。相手の膝をズラされないための膝のコントロールの仕方や位置取りが勉強になります。

④噛み付きパスに対する相手のリアクションへの対処
自分が個人的に一番見直す回数が多かったチャプターです。この相手のリアクションは本当によく起こります。このテクニックを習得すれば足を越えた後に逃げられることが激減します。

⑤相手が背中を見せてきた時のバリエーション
相手が背中を向けてきたときのパターンを「肘をつく」「手をつく」「腹ばいになる」の3パターンに分けて丁寧に説明しています。スクランブルを起こさずポジションを奪うことができます。



⑥絞め技に対してのディフェンス
地味だけど非常に大事なパートです。見様見真似でやっていると見落としがちなポイントがあります。サブミッションを防ぐための地味な重心の取り方のポイントがスパーリングで助けてくれます。

本教則のコンセプト
私がこの教則から感じたコンセプトは以下です。
「骨盤を制するパス」
パスは大まかに分けると
- ①相手の足を越える
- ②抑え込む
の二つの段階があります。①をクリアしても、エビして腰を逃がされたり、足が入ってきたりされて②が達成できずに逃げられてしまう経験はだれしもあるでしょう。
本教則では、相手の骨盤(腰)のコントロールを非常に細かく丁寧に説明しています。相手の腰を殺すことで足を越えた後にリカバリーさせる隙を与えず完全に抑え込んでパスを達成することができます。
自身もこのパスをスパーで試して、完全に噛み付きパスが入ればリテンションされる可能性はかなり低いと実感しています。
本教則がオススメの方とその理由
1.圧倒的な実績と説得力
柔道、柔術、MMAで実績を出してきた上久保選手のテクニックには圧倒的な説得力があります。
2.分かりやすい構成とコンパクトな内容
47分と短い内容ながら噛み付きパスの基本から応用まで網羅できる内容です。エントリーから相手のカウンターへの対処やリアクションに応じた変化など細かく学べます。
教則の短さは大事です。トップ選手の短い教則は本当に重要な部分のみ収録されています。特に経験の浅い白帯は長い教則を最後まで見切るのが大変なので、短い教則を選ぶのがオススメです。
3.上久保選手の”秘伝”を学べる
噛み付きパスは、昔からあるメジャーなパスです。形を知っている人はたくさんいるでしょう。でも、そのディティールを本当に細かいところまで理解して実践できている人はほんの一部です。上久保選手はそんな数少ない噛み付きパスの使い手です
本教則では以下のような、トップ選手をパスする上久保選手の噛み付きパスの”秘伝”を学べます。
- エントリーでの組手を持つ位置
- 上久保選手が最も重要視している攻防
- カウンターのサブミッションをされないための重心とベース
- リテンションを許さないプレッシャーのかけ方
- 相手のリアクションに応じた細かい対処
噛み付きパスのメリット・デメリットとその対策
メリット
- 柔軟性が不要、瞬発力が不要、首や腰や膝を痛める動きが少ない。マスター世代にも使いやすい。
- リテンションをさせる隙を与えず、足を越えた後そのままタイトな抑え込みに移行できる。
- 相手にプレッシャーを与えることでスタミナを削ることができる
デメリット&対策
・密着しているため、バランスを崩してスイープされるリスクがある
→本教則では、相手にバランスを崩されないための重心のかけ方や足の着き方などを解説しています。
・三角絞めや小手絞りなどのサブミッションのカウンターがある
→アンダーフックを取る組手は三角絞めをされるリスクがあります。密着するため絞め技をされるリスクもあります。しかし、ご安心ください。それらのサブミッションへの対処法も本教則に載っています。
相性のいいテクニック・合わせて覚えたい技
かつぎパス
→かつぎパスは噛み付きパスと同じ組手から展開できる非常に相性のいいパスです。
【BJJ LAB】【セット販売】上久保式秘伝の『噛み付きパス』+『担ぎパス』|上久保周哉
ハーフパス
→相手が足のアンダーフックを嫌がると通常のハーフパスの展開になります。
ディープハーフ
ディープハーフからスイープするとトップでそのまま噛み付きパスの形になるので、ディープハーフが得意な人は噛み付きパスを覚えるのがオススメです。
使ってみた感想
エビをされない!
パスの攻防では足を越えてもエビされて腰を逃がされてしまうことが多々あります。しかし本教則の骨盤を制する噛み付きパスを使えばエビされずパスしてそのまま抑え込めます。
足回しをされない!
噛み付きは相手の足の付け根に密着するので相手の足裏が当たりません。ガードリテンションの基本である「足裏を当てる」を防ぐことができます。
手フレームへの対処の展開が多い!
噛み付きは「エビ」と「足回し」を防いでいますが上半身のコントロールはしていないので手でフレームを入れて防御してくることが多いです。
本教則のチャプター4で紹介される手フレームの対処を丁寧に行ってスクランブルを起こすことなくパスしたいです。
足関節や足に絡むガードをシャットダウンできる!
噛み付きは低いベースから仕掛けられるので、デラヒーバやフットロックなど足に触るアタックをされづらいです。これらの面倒なガードやアタックをブロックできるのはありがたいです。
上半身へのサブミッションを狙われるリスクはありますが、それに対するディフェンスはチャプター7で紹介されています。
まとめ
噛み付きパスは、柔軟性や瞬発力を必要とせず、ポイントを抑えれば誰でも使えます。競技志向のアダルトの選手にも、マスター世代の柔術家にもオススメのテクニックです。
ぜひ、本教則で上久保選手の「秘伝」を学んで強力な噛み付きパスを習得してください。
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