【徹底解説】山中健也 『サイエンスオブニーカットパス』

ニーカットパスとセットになるパスのスマッシュパスとのセットでの購入がオススメです。より深くパスの技術を理解できます。

また、本記事の最後にはお得なクーポンが載っております。ぜひご利用ください!

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サイエンスオブニーカットパス 山中健也/The Science Of Knee Cut Passing by Kenya Yamanaka | BJJ LAB

サイエンスオブスマッシュパス 山中健也/The Science Of Smash Passing by Kenya Yamanaka | BJJ LAB

ニーカットパスは「ニースライスパス」「クロスニーパス」といった呼称もありますが、本記事では「ニーカットパス」と表記いたします。

筆者紹介:安藤慎一朗

ブラジリアン柔術紫帯。noteで「柔術哲学」のブログを書いています。フローチャートを用いた教則の解説レビュー記事を30本以上書きました。柔術も文章を書くことも好きです。

この記事がオススメの方
  • ニーカットパスをやってもすぐに膝が入って来て戻されてしまう。
  • 相手の足を外から越えるステップ系のパスが苦手
  • 時間をかけて相手を削る技を身に付けたい
  • スピードや瞬発力よりもプレッシャーでパスしたい
  • デラヒーバをパスする技術を身に付けたい

山中選手もこちらのYouTube(BJJ LABスタッフが山中健也選手にニーカット/スマッシュパスの魅力を聞いてみた)で言っていましたが、「ニーカットパスは足を越えてもすぐに膝が入ってくるので使えない」と考えている方は多いのではないでしょうか?

私もニーカットパスは白帯の初期に習ったものの、色帯相手だとリテンションされてパスしきれないことが多かったです。また、膝を痛めやすいイメージがあったので使っておりませんでした。しかし本教則を見てそのイメージが間違っていたことが分かりました。

選手紹介

山中 健也(やまなか けんや)

富山県富山市出身 1993年4月4日生まれ

柔術家16歳から総合格闘技を始め、総合格闘技団体DEEPを主戦場に活動。
21歳の時にブラジリアン柔術に活動を移し、6度世界チャンピオンにもなったルーカス・レプリの元で練習に励む。
現在はIGLOO所属となり選手兼指導者として活動中。

【主な戦績】2021年 JBJJF全日本選手権 2位
2020年 ZST GTF4 75キロトーナメント 優勝
2019年 IBJJFソウルオープン 準優勝
2019年 IBJJFアジア選手権 3位
2019年 IBJJFアトランタスプリングオープン 準優勝

内容紹介

◾️コンテンツメニュー
全編86:47
1.はじめに
2.HQポジションからのエントリー
3.袖持ちニースライドパス
4.袖持ちターン
5.クロスフェイスニーカットパス
6.コヨーテフックの対処
7.HQからパンツグリップに対するニーカットパス
8.ピジョンスタンスパス
9.ニーシールドの解除①
10.ニーシールドの解除②
11.キーマスタガードの対処
12.シャローラッソーの対処
13.丸くなった相手にラペラアンダーフックニーカットパス
14.丸くなった相手にクロスカラーニーカットパス
15.足をすくわれた場合の対処
16.リバースデラヒーバの対処
17.ニーカットパスのまとめ

内容は約1時間30分で、ニーカットについて網羅性が高い構成です。

チャプター1   イントロ
チャプター2   基本のエントリー
チャプター3-8  ニーカットパスの足の抜き方のバリエーション
チャプター9-16 相手のリアクションやガードに対する対処、トラブルシューティング
チャプター17   まとめ

  • チャプター2 基本のエントリーが細かくて本当に勉強になります。このパートだけでも買う価値アリです。いかに今までの自分のニーカットパスが雑だったかを実感しました。
  • チャプター3-8 足の抜き方のバリエーションではあいまいだった組手の知識が整理されてどの場面でどの組手を作りどのように相手をコントロールして足を抜けばいいのかがわかります。
  • チャプター9-16 ニーカットパスを仕掛けたときによくやられるニーシールドやシャローラッソ、リバースデラヒーバなどの対処を学べます。今まで勢いとパワーで解除していたガードをテクニックで制することができます。
  • チャプター17 まとめとして本教則のニーカットパスの重要なポイントを改めて説明があります。また、指導していてよくあるミスも教えてくれます。「柔術にも足技はあります」という名セリフが聞けます。

本教則の哲学・コンセプト

本教則を読んで私が感じた教則のコンセプトは以下です。

「終始プレッシャーをかけ続けるニーカットパス」

ニーカットパスは白帯の方でも知っている基本のパスです。でも実際に試合でニーカットパスを完璧に決めている場面を見ることは少ないのではないでしょうか。

ニーカットパスの途中で止められたり、足が抜けてもリテンションされてしまうことが多いです。途中でプレッシャーが抜ける時があり、そこでスペースができて戻されてしまいます。また、カウンターされることも多いです。

ニーカットパスは勢いやスピード、膝の柔らかさが必要と思われがちで、スピードや柔軟性に自信のないマスター世代では敬遠されがちです。

そんな人にこそ見てほしいのが本教則です。

勢いやスピードに頼らず、

時間をかけてプレッシャーをかけ続け、

膝に負担をかけずに足を抜くニーカットパス

を学べます。

本教則のニーカットパスの特徴(メリット)

・スピードや勢いに頼らない
・時間をかけてプレッシャーをかけるので相手のメンタルとスタミナを削れる
・パスした後がタイトなので膝が入ってこない、リテンションされづらい
・相手のリアクションに合わせたアタックがある
・プレッシャーをかけ続けるスタイルなのでカウンターアタックをされづらい

相性のいいテクニック・合わせて覚えたい技

・スマッシュパス(必須!)

ヘッドクォーターポジションから「ニーカットパス」と「スマッシュパス」は対となるパスです。裏と表のように使えます。相手が一方を警戒すると、もう一方が入りやすくなります。

サイエンスオブスマッシュパス 山中健也/The Science Of Smash Passing by Kenya Yamanaka | BJJ LAB

・ハーフガードからのスイープ、フックスイープの直後

ハーフガードからのスイープやフックスイープは返したあとにトップで足が一本挟まれた形になることが多いです。そこにニーカットパスのチャンスが生まれます。スイープのあとハーフの形になることが多いと感じる方はニーカットパスを持っておくと便利です。

実際に使ってみた感想

膝が怖くない!

自分は膝が固いので、ニーカットパスでよくある膝を斜めに抜く動作(腰切りのような動作)を無理やりやって膝を痛めることがありました。そのため積極的にニーカットを使うことはなかったです。

しかし本教則のニーカットパスは膝を相手の腰の横に刺して、じっくり相手を制してから足を抜くので膝を痛める怖さがありません。

スクランブルで逃げられない!完パスできる!

ニーカットパスでは、相手の下の足(右足)の膝が入って来てアドバンテージ止まりになってしまうことが何度もありました。しかし、本教則のニーカットパスは相手の腰や上半身をタイトにすき間なく制する状態で足を抜くので、足を抜いたあとに戻されることが少ないです。

落ち着いて動ける!

教則内の山中選手の言葉で、

  • 「非常に有利な状況なので焦らないほうがいいです。焦ってしまうと逃げられます。自分にとって良い展開を作れたらそこでプレッシャーをかけます。必要以上に動かないで相手に体重をかけて疲れさせます。」
  • 「確実に膝を腰の横に刺して、その後相手のリアクションを潰してパスするのがオススメです」

というものがありました。いい形を作れるとついつい「チャンスだ!早く攻めないと!」と焦りがちですが、本教則に載っているプレッシャーのかけ方やリアクションの対処を学べば落ち着いて対処して確実にパスできます。

テクニック解説

チャプター2 基本のエントリー

デラヒーバの解除⇒ヘッドクォーターポジション⇒ニーカットパスへのエントリーです。

動き自体はシンプルですが、参考になるディティールが詰まっています。

跨いだ足をすぐにもどされたり、尻を蹴って煽られたりしてしまうことが多いヘッドクォーターポジションの正確なコントロールを学べます。

チャプター3〜8 ニーカットパスの足の抜き方のバリエーション

強引に膝を抜くニーカットパスも強力ではありますが、膝のケガのリスクがありますし、スペースができやすいため戻されやすいです。本教則で紹介されている方法は相手にプレッシャーをかけて膝に負担をかけずに確実に足を抜くことができます。

チャプター9-16     相手のリアクションやガードに対する対処、トラブルシューティング

ニーカットパスでの「あるある」な相手のリアクションをひとつひとつ丁寧に解説しています。自分が強引に突っ込んでパワーで解除しようとしたり、解除できずにガードに戻されたりしていた場面の解決策が見つかりました。

チャプター17まとめ

本教則の大事なコンセプトを復習できます。山中選手が指導するジムの生徒がよくやってしまうミスの説明があります。

個人的に特に好きなテクニック

6.コヨーテフックの対処

このフックは別名ニーツイストハーフとも呼ばれて膝がひねられる形。自分はこの形になると膝が怖い感覚があってニーカットパスにいけなくなっていましたが、強引にいくのではなく順を追ってフックを解除する方法がわかってとても勉強になりました。早速スパーで使ったら見事に機能しました。

9.10 ニーシールドの解除

ニーシールドも強引に割りに行こうとしてましたが、パワーのある相手には弾かれてしまっていました。ニーシールドされると、ニーカットパスを諦めて仕切り直しになることが多かったです。

この方法を使えばプレッシャーを緩めることなくニーシールドを解除してニーカットパスにいけます。組手で絶妙でカウンターをされづらいのも最高です。そして練習する際の注意点も教えてくれます。これはたしかにやってしまいそうな内容です。

13.14 丸くなった相手に対する対処

レベルの低い相手なら脇を差し返してパスできますが、うまい相手は脇を差させてくれないので、手詰まりになりがち。クロスカラーとラペラアンダーフックは相手の上半身を確実に制圧できるのでとても有効です。珍しい組手なので知らない人には簡単にかけやすいのもメリットです。

16.リバースデラヒーバの対処

ニーカットパスのカウンターをされやすいリバースデラヒーバの対処。よくやられてしまうキスオブザドラゴン(もぐりの動き)をさせないための組手やプレッシャーのかけ方が勉強になります。スパーで試したら、本当にもぐられませんでした。

まとめ

ニーカットパスはシンプルに見えますが多くのディティールがあり、それらをしっかり押さえないと実戦ではなかなか使えません。

スパーや試合で使っても「すぐ戻されちゃうし、膝が怖いし、カウンターもやれれるしニーカットパスは俺にはいいかな」と考えている人はぜひこの教則を見てみてください。

この教則で学んだテクニックを使えばニーカットパスの本当の威力を発揮できると思います!

購入の際はぜひこちらのクーポンコードをご利用ください!

5%OFFクーポンコード:andou5

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セットでの購入がオススメです。より強力なパスシステムになります。

サイエンスオブニーカットパス 山中健也/The Science Of Knee Cut Passing by Kenya Yamanaka | BJJ LAB

サイエンスオブスマッシュパス 山中健也/The Science Of Smash Passing by Kenya Yamanaka | BJJ LAB