【徹底解説】カウアン・タニノ『ワールドクラス・パスガードvol.1』を深掘りする!

若き世界王者のテクニックを日本語で学ぶチャンスが到来!

トップレベルの技術とディテールを学び、パスガードのクオリティを向上させましょう!

本記事の概要

この記事ではカウアン・タニノ選手の『ワールドクラス・パスガードvol.1』の見どころを徹底的に解説します。

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  • 『ワールドクラス・パスガードvol.1』に興味がある!
  • 世界王者のテクニックに触れてみたい!
  • 教則の内容をしっかり確認してから購入したい!
筆者紹介:下前快喜(しもまえかいき)

BJJ LABのスタッフで、ブラジリアン柔術茶帯。(2024年9月現在)SNS運用や教則プロデュースなど多方面で活躍中。柔術、グラップリングを問わず、教則動画の視聴が趣味で、累計150本以上の教則動画を視聴しています。本教則の撮影の受け手を務めています。

徹底解説教則

  • タイトル:『ワールドクラス・パスガードvol.1』パスガードの基本
  • 講師:カウアン・タニノ

『ワールドクラス・パスガードvol.1』がオススメの方

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青帯以上の中上級者(理由は最後に!)

カウアン・タニノ選手の紹介・戦績

『ワールドクラス・パスガードvol.1』は、世界トップ柔術家のカウアン・タニノ選手によるパスガードの技術を深掘りした教則です。

特に、パスガードの精度を上げるために重要となるディテール(ポイント)が凝縮されているのが特徴です。

カウアン・タニノ選手はアンドレ・ガウヴァオン氏が率いる世界最高峰の柔術チームであるATOS柔術アカデミーに所属しています。

2023年は紫帯でパンアメリカン選手権、ヨーロピアン選手権、そして世界選手権で優勝。

さらに茶帯に昇格後も圧倒的な実力を発揮し、ギではアジア選手権、ノーギではNOGI世界選手権を制覇しました。

茶帯ながら黒帯トップクラスの実力を誇ると評価され、世界トップ柔術家の1人であることは間違いありません。

そんなカウアン選手の初の教則動画が、BJJ LABから発売されます。

テーマは「パスガードの基本」

グリップ解除、重心のコントロール、ベースの取り方、そして体の使い方まで、細かいポイントを学べる内容です。

さらに、カウアン選手が得意とする「足回しパス」も収録されていて、その極意を余すことなく詳細に伝えています。

この記事では、収録内容や、本教則がオススメの方、そして撮影を通じて感じた筆者の感想までをまとめて『ワールドクラス・パスガードvol.1』を徹底的に深掘りしました。

ぜひ購入を検討される際の参考にしてください。

『ワールドクラス・パスガードvol.1』目次

『ワールドクラス・パスガードvol.1』目次
  1. 自己紹介
  2. 足を持たれたときのグリップ解除
  3. 袖と襟を持たれたときのグリップ解除
  4. グリップの作り方と肘の使い方
  5. 頭と肩の使い方
  6. 下半身の使い方
  7. 膝の使い方
  8. 足回しのドリル
  9. 足回しからのレッグドラッグパス
  10. 足回しからのバックテイク
  11. 足回しからの片足担ぎパス
  12. 足回しにラッソーされた場合のパス
  13. ラッソーガードに対する足回しパス
  14. 片足回しパス
  15. 片足回しパスからの内回しパス
  16. 終わりに

※上記目次番号は、教則動画のタイトルと一致しています

本記事は、「パスガードの基本」と「足回しパス」の2つの内容に分けて解説します。

  • パスガードの基本:「2.足を持たれたときのグリップ解除」〜「7.膝の使い方」
  • 足回しパス:「8.足回しのドリル」〜「15.片足回しパスからの内回しパス」

それぞれ深掘りしますね。

世界王者が教えるパスガードの妙技

このパートではグリップの解除と作り方、頭から足までの体の使い方をレクチャーいただきました。

パスガードの基本

2. 足を持たれたときのグリップ解除

3. 袖と襟を持たれたときのグリップ解除

4. グリップの作り方と肘の使い方

5. 頭と肩の使い方

6. 下半身の使い方

7. 膝の使い方

どのテクニックにも確かなディテールが詰まっており、意識することでパスガードの精度を大きく向上させることができます。

グリップの解除と作り方

パスガードを仕掛けるためには、まずは相手の攻撃の起点となるグリップを解除する必要があります。

今回は足(パンツ・踵)と袖、襟の3箇所の解除方法を説明します。

2. 足を持たれたときのグリップ解除

最初は、パンツグリップ、踵グリップの解除方法です。

このパンツグリップの解除は非常にオススメで、カウアン選手の説明通りに実践すれば、いままでの苦労が嘘のように簡単に解除できるようになります。(これは実際に筆者が試した結果です!)

3. 袖と襟を持たれたときのグリップ解除

次は、袖もしくは襟を持たれたときの解除方法です。

キックスパイダーや強力な襟グリップが苦手な方には、必見の内容です。

4. グリップの作り方と肘の使い方

無事に相手のグリップを解除した後は、自分の攻撃に繋げるためにグリップを作ります。

自分だけが有利なグリップを作れる距離の取り方、掴む位置を相手のディフェンスを踏まえて丁寧に説明します。

このチャプターは、YouTubeで公開しているのでぜひご覧ください。

体の使い方

グリップの次は、体の使い方です。

「16.終わりに」で触れていますが技の手順やポジションに隠された”ディテール”(細部のポイント)があり、そのディテールに注目してほしい部分になります。

4. グリップの作り方と肘の使い方

最初は肘の使い方です。

相手のグリップを防ぎつつ、強いプレッシャーを与えるための効果的な肘の使い方です。要チェックです。

ちなみに、岩本健汰選手の『ルースパスシステム』にも収録されている「キャンピングポジション」を練習している方には特に参考になる内容です。

5. 頭と肩の使い方

次は、頭と肩の使い方です。

頭の使い方は、相手との距離に応じて異なる2つのオプションをします。

レッグドラッグパスを例を通じて、相手の押す力に負けない頭の使い方を説明していて、あと一歩でガードに戻されてしまう悩みを抱える方にとって、非常に有効なテクニックとなっています。

肩の使い方は、ハーフガードの展開を例に説明します。

絞め技にもなりうる強力なクロスフェイスは、肩を当てる位置や当て方に細かい工夫を加えることで作り上げられます。

実際に受け手をしていましたが、強力すぎて落ちそうになりました(笑)。

また、厄介なディープハーフも肩の使い方一つで防げるようになります。お見逃しなく。

6. 下半身の使い方

肘・頭・肩と上半身の使い方を学んだ後は、下半身の使い方です。

最初はステップからです。

相手がグリップを作る瞬間に合わせた、バックステップやトップからのシントゥシンを使ったステップワークを説明します。

個人的にこのテクニックは激オススメです。

特にバックステップを使った動きは、カウアン選手の足が消えるような感覚を覚えました。

7. 膝の使い方

体の使い方の最後は、膝の使い方です。

デラヒーバガードを作られた際のベースの取り方や、相手が背中を向けて逃げるバルボーザエビを防ぐ方法が詳しく説明されています。

ニーカットを使ったパスガードの説明もあり、その際には相手のディフェンスを無効化してマウントまで一気に狙えるオプションも学べます。

グリップ解除と体の使い方はここまで。

後半はカウアン選手の得意技、足回しパス!

ここからはカウアン選手の得意技である「足回しパス」に入ります。

誰もが行ったことのある足回しのドリルから、カウアン選手が実際に試合で愛用しているパスガードまで、足回しパスの全てが収録されています。

足回しパス

8. 足回しのドリル

9. 足回しからのレッグドラッグパス

10. 足回しからのバックテイク

11. 足回しからの片足担ぎパス

12. 足回しにラッソーされた場合のパス

13. ラッソーガードに対する足回しパス

14. 片足回しパス

15. 片足回しパスからの内回しパス

足回しのテクニックは、前半の「パスガードの基本」が多く取り入れられており、どのように基本技術が使われているのかを確認してみてください。

足回しのドリル

足回しパスの最初は、足回しの基本ドリルから始まります。

カウアン選手の足回しは無駄が一切なく、その洗練された動きは目を見張るものがあります。

教則では3種類のドリルが説明されており、以降の足回しパスのクオリティを左右する重要なドリルです。

足回しパスの習得を目指すならば、このドリルを毎回の練習で反復練習しましょう。

基本の足回しパス

ここからは基本の足回しパスの説明です。

相手の両足の内側から足回しをして、外側に出るパスする方法を説明します。

9. 足回しからのレッグドラッグパス

最初に説明するのは、レッグドラッグパスです。基本の足回しパスからもっとも相性の良いパスガードでもあります。

前半で説明した「頭の使い方」を意識することで確実にパスガードの3点を取ることができるようになります。

その後は、レッグドラッグパスに対する相手のディフェンスとその対応についてです。

今回は3種類のディフェンスとその対応を説明します。

①サイドポジションを防ぐために背中を向ける

②スペースを作るためにエビをする

③フレームを入れるためにラッソーを巻く

10. 足回しからのバックテイク

相手が「①サイドポジションを防ぐために背中を向ける」場合には、バックテイクを狙います。

極め技に匹敵するプレッシャーで相手がさらに背中を向けるように仕向けて、バックテイクの流れからバックフックの入れ方まで説明します。

11. 足回しからの片足担ぎパス

「②スペースを作るためにエビをする」場合には、相手の遠い足を担ぎ、エビを無効化してからパスガードの3点を取りにいきます。

片足を担ぐ理由や相手のフレームに負けずに抑え込む方法まで、相手のリアクションを踏まえて細かく説明します。

12. 足回しにラッソーされた場合のパス

「③フレームを入れるためにラッソーを巻く」場合には、角度を変えることでラッソーを外し、レッグドラッグパスまで繋げます。

このテクニックは本当に素晴らしいです。

ディープラッソーを巻かせないコツや、オモプラータを防ぐための肘と膝の使い方も紹介されており、ラッソーガードのパスに悩んでいる方にはぜひとも見ていただきたい内容です。

13. ラッソーガードに対する足回しパス

基本の足回しパスの最後は、シャローラッソースパイダーからの展開です。

このパスでは、前半で学んだグリップ解除や体の使い方に、足回しパスのドリルをフル活用してパスガードします。

このテクニックには、これまで紹介されていたパスガードの基本がすべて詰まっています。

14. 片足回しパス

基本の足回しパスの次は、片足回しパスの説明に入ります。

片足回しパスは、基本の足回しパスと異なり、相手の片足を自分の両足の間に挟んだ状態から始めます。

片足回しパスは「①グリップがない状態②シャローラッソーを巻かれた状態」の2種類のエントリーからパスまでを説明します。

特に「②シャローラッソーを巻かれた状態」からのアングル(角度)の作り方は必見です。

たった一つの工程を挟むだけで、驚くほどスムーズに片足回しパスができるようになります。

15. 片足回しパスからの内回しパス

最後は片足回しパスがいけなかった場合に内回しパスへと繋げるコンビネーションです。

相手をコマのように回してから、自分の足を内側から回してパスガードに繋げます。

プレッシャーのかけ方や狙うべきタイミングがたくさんのディテールとともに細かく説明されており、非常に効果的なテクニックとなっています。

以上が、足回しパスの解説です。

前半「パスガードの基本」のディテールが「足回しパス」に結びついているとご理解いただけたでしょうか!?

『ワールドクラス・パスガードvol.1』は中上級者におすすめ

『ワールドクラス・パスガードvol.1』は、中上級者、目安としては青帯以上の方に強くオススメできる教則です。

中上級者向けと推奨する理由は、本作が技の手順よりもディテールに焦点を当てているからです。

スパーリングや試合を通じて自分なりの課題を抱えているならば、さらにオススメです。

  • あと一歩でガードに戻される→頭を置く位置を変える
  • ガード巧者の同じ展開に捕まる→距離取りにこだわる
  • 上級者のグリップを処理できない→力が出ないグリップにさせる

上記はほんの一例ですが、ディテールを理解し、組み合わせることでテクニックの精度が向上します。

まだ覚えるべきことが多い初心者には消化不良になってしまうかもしれません。(最初からこのレベルで練習するのが理想ではありますが)

ディテールを学ぶ余裕のある中上級者の方に推奨したい教則なのです!

現在課題を多く抱えて伸び悩みを感じている中上級者の方ほど、カウアン選手が説明するディテールの素晴らしさをたくさん感じとることができるでしょう。

ぜひ『ワールドクラス・パスガードvol.1』からエッセンスを読みとってください。

撮影とスパーリングから伝えたいこと

撮影の受け手を担った筆者の感想です。

前半のパスガードの基本はどれも分かりやすく、カウアン選手のこだわりやポイント、ディテールの数々はパスガードの精度を大きく引き上げてくれます。

カウアン選手が所属するATOSの世界トップクラスの技術を日本語で学べるのは非常に貴重です。

テクニックを提供してくれたカウアン選手には感謝の気持ちしかありません。

後半の足回しパスは、無駄のない洗練された技術体系だと感じました。

カウアン選手のスピードは瞬発力ではなく正確さが生み出されるものでした。

延藤さん同様に自分も「8.足回しパスのドリル」を改めてちゃんと取り組むべきだと感じました。

このドリルをただのウォームアップではなく、自分の武器を増やす反復練習と位置付けることで、ライバルとは差をつけていきたいですね。

千里の道も一歩から。ぜひ一緒にやりましょう。

実は撮影だけでは飽き足らず、スパーリングもさせてもらいました。

正直、ガードワークには自信があるのですが、完膚なきまでボコボコにされました。

泣きそうになるのを通り越して、スパー中に笑っている自分がいました(笑)。

パスガードの基本で説明するディテールでグリップ解除をされて、足回しパスで両足の外側に跳ばれる。

なんとかしてラッソーを巻いてもすぐに外される。

パスガードから逃げようとしても、頭の位置や肩の使い方で自分の動きを先回りで抑えてくる。

本当に素晴らしい技術体系だと実感しました。

受け手・視聴者・スパーの3つを経験した1人の柔術家として、『ワールドクラス・パスガードvol.1』は間違いなく多くの学びと発見をもたらしてくれる教則です。

自信を持ってオススメできます。

ぜひご購入いただき、視聴してみてください。

世界王者のテクニックを習得しよう!

いかがだったでしょうか?

本日はカウアン・タニノ選手の『ワールドクラス・パスガードvol.1』の解説記事を書きました

徹底解説教則

  • タイトル:『ワールドクラス・パスガードvol.1』パスガードの基本
  • 講師:カウアン・タニノ
『ワールドクラス・パスガードvol.1』がオススメの方

青帯以上の中上級者(理由は最後に!)

『ワールドクラス・パスガードvol.1』目次
  1. 自己紹介
  2. 足を持たれたときのグリップ解除
  3. 袖と襟を持たれたときのグリップ解除
  4. グリップの作り方と肘の使い方
  5. 頭と肩の使い方
  6. 下半身の使い方
  7. 膝の使い方
  8. 足回しのドリル
  9. 足回しからのレッグドラッグパス
  10. 足回しからのバックテイク
  11. 足回しからの片足担ぎパス
  12. 足回しにラッソーされた場合のパス
  13. ラッソーガードに対する足回しパス
  14. 片足回しパス
  15. 片足回しパスからの内回しパス
  16. 終わりに

少しでもご興味が湧いた方は、どうぞご購入とご視聴ください。

世界王者が教えるパスガードの基本を理解と習得し、足回しパスでどんどんパスできるようになりましょう!

自分もがんばります!

では、また。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。